現代音楽の最高峰。

いやあ、ホントに素晴らしかったレディオヘッド来日公演。

さいたまスーパーアリーナは以前来たのが、日韓W杯のイングランド戦のパブリックヴューを観に来た時だったから、あれからもう6年も経つのか。
駅前ってこんなに栄えていたっけ?

今公演は数ヶ月前からずっと楽しみにしていたのは間違いないが、今日の演目に関しては、結構地味な曲が多くなるんじゃないかとも思っていた。それはそれで楽しめるのだけど、レディオヘッド初体験のウチの相方に薦めにくくなるので、「いや暗い曲も多いけど、ライヴはリズムがスゴくて意外に踊れるし気分も上がるから…」と言い訳しながら臨んでいたのも事実。
ところが当初の予想をいい意味で裏切ってくれて、「15steps」で始まり「Airbag」「Just」「There There」と立て続けにかましてくれたから、いやあもう盛り上がっちゃって。
逆にペース配分乱されて、いやいやちょっと待って…と息も上がりそうになった悲しき36歳。
「All I Need」「 Pyramid Song」に聴き入り、ちょっと落ち着く。
次の「Weird Fishes/Arpeggi」は正確なアルペジオ、完璧なアンサンブル。
「 The Gloaming」「Myxomatosis」で再び盛り上がり、鉄壁のリズム隊が生み出すグルーヴに観客も踊る踊る。
ここで一旦3人が袖に戻り、トムとジョニーの二人だけで演奏する「 Faust Arp」。これが余裕綽々でさらっと披露してみせるのが小粋。
トムがアコギを抱えたままバンドが戻り、「Knives Out」。この曲は今回セットに入らないと思っていたので大喜び。
そして「 Nude」。最後まで美しいファルセット。トムのヴォーカルの素晴らしさといったら、鳥肌モノ。
パーカッシヴな「 Optimistic」をはさみ、レコードよりもテンポの早い「 Jigsaw Falling Into Place」。ここでも一糸乱れぬアンサンブル。
来るぞ来るぞと思わせておいて、最初の1音が鳴った瞬間、驚喜乱舞の「Idioteque」。
興奮冷めやらぬ中、油断してたらいきなりトムが「Fake Plastic Trees」を歌いだしたので、思わずここで号泣してしまった。
その涙の乾かぬうちに、再び興奮のるつぼに陥れる「Bodysnatchers」で本編終了。
周囲から「え?もう終わり?早くね?」という声も上がったが、ここまで完璧なセットリストだったうえに、アンコールもたっぷり演ってくれると期待されていたので安心して待っていた。

<アンコール1>
「Like Spinning Plates」
「Videotape」
「Paranoid Android
「Reckoner」
「The One I Love(R.E.M.のカヴァー)」→「Everything In Its Right Place」

<アンコール2>
「Go Slowly」
「My Iron Lung」
「How to Disappear Completely」