絶対に解散してはいけないバンド。

ロキノンジャパンの今月号、「ニャ夢ウェイ」の福満しげゆきのパロディには笑った。
…じゃなくて。
トータス松本ウルフルズ活動休止の真相を語ったインタビューには、泣けた。
予想以上にトータスの抱えていた苦悩は根が深く、今回の決断が重いものだったことを知った。
以前から、バンドで出来ることの限界に対する苛立ちは時々漏らしていたが、レーベルの移籍などで心機一転を図ったりして、なんとかウルフルズ転がり続けていけるものだとばかり思っていた。
今回のトータスのソロのオリジナルアルバムをリリースするのも、課外活動でアーティスト・エゴを発散し、再びバンドの良さを再確認するための一時的な措置なのだと。
だから活動休止とわざわざ宣言しなくても、「しばらくソロでやりまーす」ということにしてればいいのに、とぐらいに受け止めていた。
まさか「無期限の」活動休止とは。
単に鳴らせる音の技術的な限界や、作曲面での他のメンバーの貢献度不足といったことに対する不満が原因なのではなく、ウルフルケースケに誘われて入ったバンドを背負わされてしまったという、バンドの構造的な問題をずっと抱えたまま今日に至っていたようだ。
もはやトータスの歌ありきで、その他3人が支えるというバンドだと皆は認識しているわけで、しかもそれで20年近く第一線でサバイヴしているのだから、何をいまさらと言われても仕方ないところではあるが、逆に考えると、なかなか割り切れぬ思いや居心地に違和感を感じつつも、常にみんなを笑顔にさせるような歌を届けていたのかと思うと、いじらしくもある。
メンバーは4人全員が、再びウルフルズをやるための今回の決断だととらえているらしいし、
個人的にも、サザンやチャゲアス(はまだどうなるかわからないが)、イエモンの時のような、限りなく解散に近い活動休止だとは全く思っていない。
ウルフルズは、エレカシスピッツバンプアジカンなどとともに、絶対に解散してはいけないバンドのひとつであると思っている。解散どころか、メンバーチェンジも不可能だと。
今はただトータスのソロ活動の充実を喜びつつ、再び4人で集まる日がくるのを楽しみに待っているしかない。
意外にすぐかもね。「もうやんのかい!」とツッコまれるのもまたよし。

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