「新興宗教オモイデ教」

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

図書館で借りて、大槻ケンヂの小説第一作をいまさらながら読んだ。
いや、これがちょっとびっくりするほど面白かった。
カルトやアングラへの憧れが強そうな大槻氏の妄想が生み出した物語は、もっと閉じた内容なのかと思ったが、今読んでも強烈なインパクトがあり、誰しもの共感を呼ぶと思う。
オウムの事件等を経て十数年が過ぎているにもかかわらず、何も変わらず、むしろ悪化している現代社会に対する苛立ちが募っている今だからこそ、こんなにも面白く読めたのかもしれない。
映画化されたらぜひ観てみたいと思うのだが。