何故だ、志村…。


まだ信じられない…。
けど、遺作となってしまった「CHRONICLE」で、自分のすべてをストレートに曝け出そうとしていたことが、突然の訃報の図らずも伏線になっていたような気もしてならない。
燃え尽きたとは思わない。まだまだこれからだったはずだ。
正直「CHRONICLE」はマイフェイバリットレコードにはならなかった。「TEENAGER」から、楽曲の出来に対して個人的には不満で、半ば失望しかけていたのだった。
それでもフジファブリックのほとんどの作品は買って聴いていたよ。
志村正彦というミュージシャンの才能は疑うところがなかったからだ。
今はいろいろ考え過ぎてこういう表現方法になっているけど、きっとまた純粋にメロディと歌に立ち戻る日が来るはずだと信じていた。
あの朴訥とした歌い方で、それでもグッと胸に迫るメロディを奏でてくれると期待していたのだよ。
たとえ過去の作品を超えられなかったとしても、フジファブリックというバンドはこの音楽不況もサヴァイヴして、いずれはユニコーンのように日本のロックシーンにゆるぎないポジションを築き、本人が敬愛してやまない奥田民生氏のように、ソングライターとしての高い評価を得るはずだと思っていたよ。
フィッシュマンズ佐藤伸治氏の訃報を知った時に匹敵するほどの大きなショック。残念で仕方が無い。
数多くいる彼の音楽のいちファンとして、ご冥福をお祈りします。

CHRONICLE(DVD付)

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