日本代表、対カメルーン戦。

天国か地獄か。この試合の結果で岡田・ハエ・JAPANの運命が決まってしまうだろうと予想し、わずかな期待を胸にテレビ観戦した。
日本代表の初戦、対カメルーン戦。
かろうじて勝つ見込みがありそうなこの試合を落とすと、1点も取れずに全敗する事態もありえる。だが、もし勝てたら、オランダ戦で最小失点で負けてデンマークに引き分ければ、グループリーグ突破することもあるかもしれないという希望を抱くこともできる。
その大事な試合に、岡田監督はスイス合宿中から急遽試しだした、本田圭佑を1トップに置くというフォーメーションを採用した。さらに今まで重宝してきた中村俊輔、内田、岡崎、楢崎をスタメンから外すという決断。…この監督は柔軟性があるのか頑固なのかよくわからないが、思い切った決断ではあったと思う。
結果的には、この采配が的中したということになるのだろう。
しかし自分の見方では、戦術的にこの布陣が当たったというよりも、とにかくコンディションのいい選手を優先してピッチに立たせたということが、勝利に結びついた大きな要因だ。
ワールドカップという大会自体に対していつも思うことだが、コンディションの悪い選手が多過ぎる。4年に一度の大会にピークを持っていくには運も大きく左右するだろうが、直前まで各リーグ戦や大きなトーナメントを戦って、スタープレーヤーであればあるほど蓄積している疲労は大きい。結局、名前で覚えたスターの情報を仕込んでから試合を追いかける、自分のようなサッカー観戦の素人からすれば、事前に期待感を煽られたぶんだけ、注目していたプレーヤーのパフォーマンスが悪いと、ほとほとがっかりしてさせられることになるのだ。
一流プレーヤーは国の代表ということを誇りに思い、高いモチベーションで、少々体調が悪かろうが怪我があろうが克服して試合に望めるはず…という盲目的な期待をそれぞれの個人に寄せてメンバーを揃えたのが、前回のジーコJAPANではなかったか。その点からすると、直前の親善試合で結果がふるわず、岡田監督の構想も現実路線に修正せざるを得ない事態になったことも、今回の勝利の布石になったと捉えられる。
とにかくこの試合での大久保、松井の動きにはキレがあった。運動量も多く、献身的に守備もして貢献度は非常に高かった。長谷部をキャプテンにし、攻守の切り替えをリードさせたのも良かったと思う。
最も期待度の高かった本田が決勝ゴールを決めたことで、メディアは今回の布陣をさも最強メンバーのように語りたがり、俊輔不要論などを持ち出してくるだろうが、逆に自分は次戦以降の岡田監督のスタメン選出により注目したい。
対戦相手によってメンバーを変える柔軟性はあるのか、それともうまく機能している時は余計なことはしないと考えるのか。
自分としては当日の選手のコンディションを何より重視してほしい思っている。
まー、何はともあれこの1勝は大きいわ。