ミーハーなのにマジョリティでない。

村上春樹の小説が好きで「1Q84」は発売日に買って読み、村上龍は文章も話し方も好きで、サイン会に並んだことも2度ある。
最も好きなバンドはRadioheadで来日公演はほぼ欠かさず観に行っているし、スピッツ奥田民生は昔から愛聴していて、夏フェスにもよく行く。
熱狂的な野球ファンでは決してないが、やっぱりイチローはすごいと思うし、サッカー選手で初めてファンになったのは中田英寿で、彼がメディアで発言すれば逐一チェックする。
One Piece」は全巻買い集めているし、お笑い芸人では松本人志の才能に心酔している。
…ああ、つくづく自分はミーハーだなと思う。
ただ、己の才能を証明するために常にストイックで、周囲の理解を得るために知性を駆使して言葉を選ぶ人をリスペクトしているだけなんだが。
なのに、周囲を見渡しても、自分と全く趣味が合い、話がはずむ人にはなかなか出会わないのはなぜなのだろう。
自分がマジョリティに属しているという感覚を覚えた事はほとんどない。
不思議なものだ。
むしろ、自分が好きな、そういう突出した才能の方々は、「味方も多いが敵も多い」ので、ネット上での評判とかを目にすると、圧倒的にネガティブなことほうが多い。
好き嫌いは個人の自由だが、「いいものはいい」「すごいことはすごい」でいいじゃないかと思う。悪意のあるネガティブキャンペーンフェアじゃない気がするんだよなあ。
そして、自分の尊敬する人が叩かれれば叩かれるほど、自分自身の感性も否定されているような気がしてしまう。
それに対して反論しようとすることはあまりに不毛すぎて、半ば絶望している。
ネットでのコミュニケーションで、人と人が真に理解し合うことなんて、本当に可能なんだろうか。

ミーハー

ミーハー