- 作者: 藤子・F・不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1980/07
- メディア: 文庫
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いや、そんなこと言ったら、あと5年後にはジェッター・マルスが出来てないといけないわけで……無理だあ。
「のぶ代世代」としては今のドラえもんはほとんど観ることがないのだけれど、大丈夫だろうか。現在の子供たちにも夢を与えられる作品として成立しているのだろうか。
縮み指向の今の世の中、ますます夢のない方向に向かっている。いつから我々はマンガ作品に対して、「リアリティがない」などという無粋な批判をするようになってしまったのだろう。
よく、もしiPhoneやiPadを持ってタイムマシンで30年前に行ったら、俺ドラちゃん扱いされるんじゃないか…といった妄想をしてしまうことがある。
ああ、もうその時点で現実の延長線上でしか考えられなくなっている証拠だ。
とはいっても、当時ドラえもん読んでた幼少の頃だって、本編よりもむしろ「ドラえもん百科」を繰り返し読んでいたりして。現実にドラえもんが存在するとしたら、何がどうなってああいうフォルムになっているのか、ポケットの仕組みはどうなっているのか、あの道具の使い道はどう応用できるのか、といったところにすごい興味があったりしたもんだった。
ドラえもん本編はもうその素晴らしいコンセプトの時点で勝利していて、それを二次利用する副産物でじゅうぶん飯何杯でも食えた的なところがすでにあったわけだ。これは同人誌のハシリか。
ドラえもんってたいていみんな絵描けると思うけど、実は藤子先生のように描けることは非常に難しいわけで、「結構よく描けたな」と思っていても、それはむしろヨシダ忠風だったり方倉陽二風だったりしていたりする(笑)。…「百科」世代なのかなあ。