「経済映画デー」

毎月1日は「ダイエーいちの市」…じゃなくて「映画の日」。
1000円で観れるサービスデーがちょうど休みの日と重なるというのはなかなかないことなので、映画館ハシゴしたろかしらと目論んでいた。
どうせならエンターテインメント系もいいけど、普段だとなかなか観に行かないタイプのやつを観てみようと思って、「ヤバい経済学(Freakonomics)」と「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」の2本をチョイス。
あわよくば「幸せの経済学」も観て、「世界経済お勉強映画デー」にしようとも考えたが、上映スケジュールが調整できず、3本は観れなかった。
「ヤバい経済学(Freakonomics)」と「インサイド・ジョブ」は、両方とも町山智浩「キラ☆キラ」金曜日で紹介していた作品。
まずは新宿武蔵野館で「ヤバい経済学」。平日の昼間だし、内容的にそんなに混まないだろうと思って、時間ギリギリに着いたら、ほぼ満席状態。ま、狭い方のスクリーンだったけど。
話題の同名書籍を映画化ということで、経済学者とジャーナリストの2人組が語り手役となって、経済と人の行動原理の関連が顕著なエピソードを次々紹介していく、オムニバス形式のような映画。
大相撲の八百長問題なども取り上げられていて、どれも興味深い。
アニメーションやグラフなどを盛り込んで、映像的にも退屈しない作りで楽しめた。

リニューアル後に初めて訪れた新宿ピカデリーで「インサイド・ジョブ」。
ずいぶん立派なシネコンになっていて、大半は「パイレーツ・オブ・カリビアン」目当てだろうが、かなり混んでいた。
新しい劇場は座席の列に傾斜がついていて、頭の後ろまで背もたれがあって快適だ。
だが見始めて、この映画は字幕が見えにくいことに気付く。ただでさえ経済用語がばんばん出て来て理解が追い付かないのに、字幕が読めなくてちょっとストレスフル。
でも「こいつらが悪いのか!」というのはよく分かる作りになっていたので、感情も入って最後まで熱心に観れた。
しかし一部の強欲な金融マンや学者のせいで、ここまで大変な事態になっているその現実を見せつけられて、うんざりもしたし、無力感にもとらわれて、観終わった後味はなんとも苦い。
それでも今の日本のぬるいTVや新聞では伝えきれていないことを知ることが出来て、いい映画体験だったよ。