「大地の時代」


渋谷のユーロスペースで、60年代を中心に活躍したブラジル人監督・グラウベル・ローシャの特集上映が組まれるということでチェックしていた。
グラウベル・ローシャという人については何にも知らないんだが、ブラジル映画っつーもんを観てみたかったのと、あとはユーロスペースという映画館自体に行ってみたかったので、イベントとして行くことに決めたのだった。
朝から炎天下の猛暑日に汗だくになりながら、渋谷の円山町のラブホ街に迷い込み、「こんなとこに映画館なんかあるのか?」と不安になりながら、ようやく見つけたユーロスペース映画美学校の上にあったのだった。
特集上映の5本すべてを二回に分けて観るつもりだったので、年会費を払って入会したのだが、その手続きの間も汗だく。昼前からの上映だったのに飯を食う時間もなく、空腹のまま入場。
そして始まった1本目が「大地の時代(A Idade da Terra)」…こ、これが…。
結果的に大変な苦行となりました。
ストーリーも何もなく、即興劇のような前衛的な舞台を延々見せられているようで、同じセリフが何度も繰り返され、しかもそれは大声でがなり立てられ、ぶった切られたように突如シーンは変わり、シーンの順番は前後し、音楽くらいまともに流れるかと思ったら、金属的な打楽器の音がやかましく鳴らされ…、意味も分からず、いつ終わるかも予想がつかず…。
暑いところから涼しい場内に入った途端に眠気に襲われ、しばらく眠ってしまったかと思ったら、尿意をもよおし…結局終盤の方で一時退席してトイレに立ったが、席に戻ってみたらナレーションによる演説がまだ延々と続いていた。
…た、楽しめねえ〜。
…後から調べてみたら、この「大地の時代」はローシャの遺作となった作品で、高く評価された全盛期のものとはかなり作風も変わってしまっており、最も難解なのだそうだ…。
よりによって最初にこれを観てしまったのが、失敗だったなあ。
http://sky-way.jp/rocha/