「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」
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- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2011/09/02
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東京でももっとも馴染みの薄い品川エリアに足を伸ばすと、時間的にはそんなに遠くないのだが、わざわざやってきた感があった。大森駅で降りて見慣れぬ街をうろつき、さびれた西友の5階にあるキネカ大森に着いた時は、なんだか妙に懐かしい気持ち。結構「いなたい」感じのする映画館だが、わりとこういう雰囲気も好き。空いてるしスクリーンも広いし、なにげにテアトルグループなので、水曜はサービスデーで1000円だった。なかなかの穴場で、これからちょくちょく行くことになりそう。
カナダの人気コミックを原作としたこの作品は、日本のマンガやゲームの影響を強く受けているのだが、それをスーパーオタクのエドガー・ライト監督が実写化するのだから、全編にわたって遊び心が満載で最高の娯楽映画になっている。
「ホット・ファズ 〜俺たちスーパーポリスメン!」を観て、この監督のセンスの良さや笑いのツボ、編集のテンポ感が非常に気に入っていたので、大いに期待していたが、こちらの期待をさらに上回る完成度。
(そういえば「ホット・ファズ」同様、これも字幕監修は町山智浩氏。さすがです!)
主人公の恋愛をストーリーの主軸に置き、奥ゆかしい男女のやりとりを丁寧に見せながらも、バンドの演奏シーンやバトル・シーンなどの見せ場ではハイパーでぶっとんだ表現で観る者を圧倒する。任天堂ゲームへのオマージュをちりばめた過剰なまでの演出は、サービス精神の旺盛さから来るもので、リアリティがあるとかないとか関係なくなり、ただただ笑ってしまう。
ベックの曲を中心にした音楽も最高、さすがのナイジェル・ゴドリッチプロデュースで、ロックファンとしてはさらに楽しめる。
もともとこういう作品が撮りたい監督で、自分に合った作品で持てるアイディアと工夫を最大限に注ぎ込んでいるのだから、この人にはとことんまで自分の好きなように作ってもらいたい。
次回作が出来たら必ず観に行く。

- 作者: ブライアン・リー・オマリー,石川裕人,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
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