「ディスコ・ソウルを作りたい。」

Disco Fever~Afro Boogie

Disco Fever~Afro Boogie

先日、音楽美学講座の交流会という場が設けられて参加して来た。
普段、授業の前後でもなかなか周囲の人と話をすることもなかったので、いろんな方とコミュニケーションがとれて、楽しく有意義な会になった。
その中で音楽談義に花が咲いたわけだが、年齢もバックボーンも異なる人が集まっているので、皆それぞれ好きな音楽のジャンルがまったく違う。
R&Bが好きな人、レゲエが好きな人、クラシックが…、映画音楽が…、と面白いほどに聴いているもの、作ろうとしているものがバラバラ。
自分としては長年UKのギターロックを中心に聴いてきて、ジャズなんて聴き始めたのはつい最近。世代的には、上京してから渋谷系ブリットポップに直撃したクチなので、その頃のアーティストの影響はいまだに大きい。
40の手習いで音楽理論なんぞを学び始めた手前、今からプレーヤーとして到達できるレベルはたかがしれていると思う。それでも、いちおういずれ自分で「作品として発表できる曲」をこしらえたいという目標は持っている。
で、どういう曲が作りたいのかというと、自分の中でイメージしているのは、これが「70年代のディスコ・ソウル」なんだよね。
つっても、ブラック・ミュージックのマニアでもないし、夜な夜なディスコやクラブで踊って、身体にグルーヴが刻み込まれているということもない。
カラオケとかで歌ってて気持ちいいのは結局歌謡曲だったりするし、ギターをかき鳴らせば、ネオ・アコっぽいコード進行が手癖になっていたりする。
要は作りたい曲と作れそうな曲がかなりかけ離れているのだ。…ま、だからこそバークリー・メソッドを学んだら、どれくらい理想に近づくことができるのか、楽しみなところでもあるのだが。
ディスコ・ソウルといっても、その中でも自分のツボにハマる曲はかなり限定されてて、いわゆるディスコHITSみたいなコンピレーションCDを聴いても、気に入るのは1〜2曲ぐらいだったりする。80年代に入ったり、白人向け過ぎたり、ゲイカルチャー入ってきたりすると、とたんに好みから外れてしまう。
とにかくいろんなコンピを買いあさって、中から自分のツボに入る曲をiTunesのプレイリストにしてみた。(以下参考までに)

【djapon's selection】
1.Lovely Day (Bill Withers) 
2.Got To Be Enough (Con Funk Shun) 
3.Come Inside (The Commodores) 
4.Get Down On It  (Kool & The Gang) 
5.Move Your Boogie Body (The Bar-Kays) 
6.I Thought It Was You (Herbie Hancock
7.Steppin' Out (Vernon Burch)
8.Girl, I Think The World About You (The Commodores)
9.Saturday, Saturday Night (Zoom)
10.Too Hot (Kool & The Gang)
11.I Found Lovin' (The Fatback Band)
12.Kickin' Back (L.T.D. )
13.Must Be The Music (Secret Weapon)
14.Too Hot Ta Trot (The Commodores)
15.Feelin' Lucky Lately (High Fashion)
16.Spread Your Love (Earth Wind & Fire
17.I Can't Wait (Nu Shooz)
18.I Like What You Do (The Commodores)
19.(Are You Ready) Do The Bus Stop (The Fatback Band)
20.Love Come Down (Evelyn "Champagne" King)
21.Ain't No Stoppin' Us Now (McFadden & Whitehead)
22.Brick House (The Commodores)
23.Do It Any Way You Wanna (People's Choice)
24.Ladies Night (Kool & The Gang)
25.Harvest For The WorldThe Isley Brothers

どうも、よりソウル寄り、ファンク寄りということらしいのだが、その加減がなかなか難しい。
ベースラインはファンキーなループで、上物(うわもの)にはシンセのストリングスもしくはハモンドオルガン、ホーンのフレーズはアクセント効かせて、とにかく裏から刻むギターの16分のカッティング…というのが、好きな曲にだいたい共通する要素なのだが、この組み合わせで、イミテーション感の薄いオリジナル曲を作るのはかなり難しそうだ。どうしてもパクリっぽくなっちゃいそうだよなあ。
まあ、しかし、音楽に限らず、アートやカルチャーに関しては、原理主義的なこだわりというものが苦手で、とにかく折衷主義というか…、すでにある程度出尽くしているのだから、いろんなものの「ええとこ取り」して、あとは微妙なところを突いていくのがセンス!と思っている。
いっそ開き直って、パクリでもいいじゃん!ってことになると、実はそういう曲って、最近のアイドルソングの中にわんさか例をみることができる。
おそらく自分と同世代のプロデューサーとかの趣味だろうが、昔のディスコ・クラシックをサンプリングしたような曲もたくさんあって、しかもこれがかなり完成度が高い。
まさに、先日「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」にゲスト出演したジェーン・スーさんなんかは、大学のソウル・ミュージック研究会で宇多丸氏の後輩にあたるそうで。なるほど確かに、彼女がプロデュースするTomato 'n Pineの曲は…実は結構好きだったりする。
(上のプレイリストでいわゆる「ど定番」の曲は外して作ったつもりなのに、「Ain't No Stoppin' Us Now」だけは外せなかったことからも明らか!)
うーん、作曲するうえで必要なのは、まずは流行のアイドルソングの研究だったりして…。

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