「サニー 永遠の仲間たち」


2週連続で「シネマハスラー」の予習。
新宿武蔵野館のレイトショーで、「サニー 永遠の仲間たち」を観た。
他の映画を観に行った時に予告編を観て、ガールズムービー+難病ものみたいで、比較的韓国映画好きの自分にも、これはちょっと合わないだろうと思って、スルーしかけていた。
だが例によって、水道橋博士の絶賛ツイートが広がり、いろんなところから「この映画はいい!」という評判が聞こえてきたので、気になってきた。
それでもその内容が、「オヤジ達が80年代ノスタルジーを刺激されて涙!」みたいなものが主だったので、80年代をとにかくダサくて恥ずかしいものとして捉えている自分にはまだ抵抗もあって、「ほんとかね? 自分よりちょっと上の世代の人は泣けるかもしれないけど、どうかな〜?」と半信半疑のまま観たのだったが…。
…いや、ハマった。
この映画、「ものすごくダサくて、ありえないほど泣ける」!。
実際に涙流して号泣…というわけではなかったが、心のいろんな部分を刺激されて、恥ずかしいやら懐かしいやら、笑えるけど切なくて、もう悶死しそうないたたまれなさを抱えながら観たのだった。
80年代とはいえ、まだ日本よりもちょっと洗練されていなかった当時の韓国の雰囲気をリアルに再現しているのだと思うが、これが鹿児島の片田舎で自分が中学生だった頃の感じと見事にシンクロした。
主人公ナミ(演じるのは「韓国の松嶋菜々子?」)とその仲間たちは「サニー」というグループ名をつけて、永遠の友情を誓いあうが、いつのまにかずいぶん疎遠になってしまっていた。母の入院先で、偶然にグループのリーダーだったチュナと再会するが、彼女は末期がんに冒されており余命わずかだった。「最後にみんなとまた会いたい」という彼女の願いを叶えるため、当時の仲間たちを探す、というストーリー。
当時の回想シーンと、現在進行形の物語が、見事に繋がっているのが面白い。
あれほど仲が良かったメンバーが疎遠になっていたのにはある事件が大きく影響しており、それが何だったのか徐々に明かされていくという構成も見事で、ただの再会にとどまらない緊張感が最後まで持続した。
80年代当時の描写はリアルで、あまりのダサさにいろんなとこがむずがゆくなるが、純粋でエネルギーに満ちあふれていた当時の彼女たちの姿が胸を打つ。
基本的にはコメディなので、ギャグもふんだんに盛り込まれていて、この笑ってるといつのまにかグッときてるというバランスもいい。
観る側のそれぞれの思い入れがあって成立する感動によるところも大きいので、この映画そのものの完成度だとか、突き放して評価することは難しい。
だが、少なくとも自分は…まんまとハマっちゃったなあ。
本年度ベスト級の作品になったかも。
あと、「飛び蹴りがきれいに決まる韓国映画にハズレなし!」の法則は今回も適用されてる(笑)。

サニー (2011) 韓国映画OST(韓国盤)

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