「東京ザヴィヌルバッハ・人力スペシャル。」


仕事帰りに新宿PIT INNに寄り、坪口昌恭2DAYSの初日、「東京ザヴィヌルバッハ」人力スペシャルのライブを観てきました。
メンバーは、坪口昌恭(Key, effect, laptop)類家心平(Tp,effect)宮嶋洋輔(G)織原良次(fretless B)石若駿 (Ds)〈敬称略〉。

昨年の3月にも人力スペシャルのライブを観たのですが、その時は菊地先生がSaxで参加されるというので、ザヴィヌルバッハはあまりよく聴き込んでいない状態で、ただただハイパフォーマンスに圧倒されて帰って来たのでした。
しかし今回は全アルバム持ってるし、特に「AFRODITA」は2012年の個人的ベストアルバムだと思っていて、実際一番良く聞いているので、前回よりはだいぶ楽しめるだろうと、かなり期待して観に行きました。
先日の六本木Electrik神社でのライブに行きそびれたので特に。
とはいえ、いくらアルバムを聴き込んでいても、「人力スペシャル」となるとまた別物といっていいくらい音像が変わります。

前回に引き続き、鉄壁のリズム隊、若き天才ドラマー・石若さんと、フレットレスでむちゃくちゃグルーヴィーなベースを弾きまくる織原さん…この二人がいるからこそ、あの変幻自在のプログラミングを生演奏で再現できるわけで、いや…もう上手過ぎて笑っちゃいます。また、楽しそうにプレイするんですよね。
さらに今回はDCPRGでもメンバー同士の類家さんがトランペットで参加。ルックスもカッコいいけど、音もカッコ良過ぎです。パワフルでキレのいいトーンにガツンとやられますし、今回はいろんなエフェクトも使用して、浮遊感のある坪口さんのシンセのフレーズに絶妙にかぶせたりして、プレイの幅の広さにも驚かされました。
ギターの宮嶋さんは、黙々とリズムに徹しているようでいて、時折聞かせるソロの部分では、ものすごくセンスのいいジャジーなフレーズが光ります。手弾きなのにファンキーなリズムを刻んでいて、個人的にすごく好きなギタープレイでした。
リーダーの坪口さんについては、あらためて申し上げることがないぐらい、最高のプレイでした。自分のような素人が聞いても、まったく退屈することのない自由で美しいフレーズは、延々と続いてもいつまでも心地よく聞いていられるほどです。
…いや、はっきり言って、このメンバー、最強なんじゃないかしら。
ジャズにはほとんど詳しくなく、もっと演奏の上手いプレイヤーもたくさんいらっしゃるのでしょうが、自分の好みでいうと、全員のプレイがもう最高レベルとしか思えません。
ザヴィヌルバッハの音楽自体も好きですが、ライブバンドとしてのこの人力スペシャル編成、最高です。このメンバーでぜひライブをやり続けてほしいなあ。

AFRODITA

AFRODITA