「ロイホでのアンサンブル。」

「粋な夜電波」第103回放送は、特別番組の予定があったため、1時間の短縮バージョン。
にもかかわらず、菊地先生がロイヤルホストで収集してきたWBO話がたっぷり聞けました。
そのロイホ話の一部を文字起こししてみました。


そんなロイホに、まあ…たまに行くわけなんですけれども。
先週予告しましたよね。入ると、シェイクスピアですよ…森の入り口に妖精が居て誘ってくれるんですよ、魔法の世界に(笑)。そんで、入ったらこないだ妖精が居て、「あの…ライブってさ、『観客とミュージシャンの気持ちのキャッチボールだ』って言うじゃん。だから、そこを利用してほんとにキャッチボールしてみるってのは、どう?」っつったら、ひとりが「それもう、やった…。」…この会話でですね、ヒュゥッ!って魔法の森に(笑)…誘われていって、これはヤバイヤバイって…。
だいたいね、ひとりの人が面白いんじゃないんですよね。行くと、テーブル…4つか5つのテーブルが衛星のように、ひとつの群れを成してですね、面白いんですけど。
まあ…ワタシが行くロイホは、ゲイのカップルの方も…二丁目から流れてくる方が多いんですよね。
「どんな媒体でも連載して、人を惹き付けるだけの力のある作家さんだと思うの。…うん、絵は嫌いだけど。」って言ってる、マンガ家を紹介する話をしてるゲイのカップル。
「ううん、でもとにかく絵は嫌い…。なんか媒体に合ってないと思うわけ。」とかいう会話があって。
ほーほーほー…どんな世界かな?って、パッて後ろを見たらですね、体重200キロのカップですよね…厳密には200キロと150キロだと思うんですけど。片方が200キロだということは間違いないんですよ。
で、200キロの方はワタシに背を向けてるんで、もう…肉の要塞みたいな感じになってるわけで。
相手の人が普通だと隠れちゃうんですけど、隠れてないっていうね。その200キロの肉の壁を越えて、はみ出して見えてる150キロの方が居て。ほんでテーブルの上にですね…(笑)。
どんだけ食うと思いますか?
…いや、いいと思いますよ。ワタシ肥満をディスるとか全然…ワタシだって96キロあったんですからね、ピーク時は。96キロあって、相撲部入ろうかな?っていう時期があったんです。相撲をとるか音楽をとるかって…これは嘘ですけどね。最初から音楽一本槍ですけれども。
ままま…それでね、非常にふくよかな…で、まあ二人とも背広なんですけどね、これはどこで売ってるのかな〜?作ったのかな〜?っていう…3ピースでベストも入ってる背広を着てらして。
で、どんだけ食べてんだろうな…と思うじゃないですか。でもね、普通にワタシが食べてるのと同じハンバーグの皿がですね、残ってて…もちろんきれいさっぱり食べてますけど、「あ、オレのハンバーグと同じ…。」っていう皿がただのってるだけなんで、「あれ?」と思って、「小食なのかな?」と思って。
テーブルにはですね、そこは…ロイヤルホストはドリンクバーですからね、好きなだけドリンク飲めるんですけど、アイスココアの…(笑)、アイスココアとしか思えない…、まあ、絶対アイスココアですよ。もう飲み終わってるグラスなんで、断定は難しいですよ。直接、ちょっと…って味みたわけじゃないですけど。

それもね、自分で作るんだよね。ココアを入れてですね、そいで氷を入れてアイスにするんですけど、そこに生クリームみたいなトッピングがないんで、コーヒーフレッシュを山ほど入れてるんですよ(笑)。なんで…アイスココアの飲み終わりのグラスがね、10個ぐらい置いてあったんですよね(笑)。
ワタシは知ってんですよ。アイスココアに行ったら、もう「そっちの方」だっていう事を知ってんですよね(笑)。
「あの飲み物が太る」「あの飲み物が太らない」とか言いますよね、人は。知ったようなことをね…口をきくんですよ、人間は。あわれなんで、物も知らずにね。なんですけど、ほんとに肥満してる人が飲んでるのは、コカコーラ・ゼロとアイスココアですから(笑)。これは間違いないんですよ、ワタシの観察では。
アイスココアってのはね、そっちに行く人たちの…味なんですよね。もう…そっちに行くひとたちの願い…っていうか夢みたいなものが、全部ひとつになってるとワタシは思う…ワタシも好きなんですけど、アイスココア。ちなみにうちのマネージャーがアイスココア好きなんですよ(笑)。
今はね、もうマネージャーは肥満気にしないんで、どんどんどんどんきてるんですけど、7〜8年前かね?…初めて仕事した頃は、眼光が鋭くて痩せた男だったんですよ。でね、当時からね、ワタシの前は綾戸智絵さんに付いてたんですけど、…綾戸さんの現場が大変なんでしょうね、痩せててもの凄い、ね…今でも眼光鋭いって言われるんですけど、当時は今どころじゃなかったの。殺し屋みたいな感じの目で(笑)。
…あ、綾戸智絵さんのマネージャーやってた方だから、海千山千でいろいろ経験されてるんだな…って思いながら、なんかちょっと飯とか食いに行くじゃないですか。コーヒーブラックで飲みそうな人だと思ってたらね、「アイスココア!」って言ってるんで(笑)。あれ?この人、アイスココアなんだ…って思って。

で、それ以降ですね…「あ、アイスココアなんですね。」っていうわけにもいかず、黙って見てたら、それ以降、結構ちょくちょくアイスココアなんですよ。それで、こんなに…グッドシェイプっていうより、殺し屋系の…皮下脂肪が無い人がアイスココア飲んでんだ…って思ってたらね、案の定すごい勢いで爆笑問題の田中さん化してきてですね(笑)。今現場で久しぶりに会う人に必ず「太ったね。」って言われて「まあ、痩せる気ないから。」っていうのが合い言葉のようになってるんですね、うちの長沼はね。
…それなんで(笑)、だからアイスココアにはそれがあるよな…って、ワタシは確信したんですけど。ま、そのテーブルにもアイスココアの飲み残しがバーッと並んでて。え〜…ハンバーグひと皿で、ライスもひと皿なのね。「ハンバーグとライスは普通の量だけど、アイスココアだけであんなに維持できるんだ…。」って、ちょっとこう…思ってしまったんですよね。
その人たちがこっちに居て、で、反対側のテーブル見たら、中年の女性がたくさん…4人組ぐらいだったんですけど。服も鞄も財布もすごいのに…こういう人いませんか?…服、鞄、財布はもう、すごいわけ。髪の毛と…ヘアとメイク…つまり首から上だけは、西友とかのバイトの…これ、西友のバイトのご婦人を何とか言おうっていうんじゃないですよ、ギャップの話なんですけど。服はものすごい…エミリオ・プッチとかね、どっちかっていうとミラノが多いわけよ。鞄もね、もう…クロエとかの鞄で、財布とかも大体ミラノですね。なんですけど、首から上がなぜか…なんにも化粧っ気もない…ほんとに西友ディスじゃないんですけどね、そのバイトのご婦人みたいな感じになってて、どうしてかな?って思うんですけどね(笑)。
あれ、不思議ね。ギャルさんで、逆の人いるでしょ。首から上は、まだお若いのにと思うんだけど、ファンデーション四重塗りの、付け睫毛の…メイク、バッキンバッキンきめて髪の毛もバッチンバッチンにきめて、首から下がドンキ・スウェットの人いますよね(笑)。足がドンキ・サンダルの人。
あれとなんか対抗勢力みたいになってんのかな?っていう…。
あのギャルみたいなのは貧乏だけど、うちらは金ありますよっていう余裕の表現なのかしら?…とかね、ちょっとまだワタシも調査付いてないんですけど。
その4人組のご婦人がね、すごいディスってるんですよ、上司を(笑)。「やっぱりポーランドは…」っていう言葉が聞こえてきて、ヤッバいな〜と思って。ポーランド人差別ですか?と思っながら、ちょっと耳のレーダーがビュッと大きくなったんですけど。
「なんか不細工で…」とか言ってるんですよ。口悪いな〜この人たち…とか思って。で、まあ…「気が利かない」とかね、なんか色々身の毛もよだつぐらいの悪いこと言ってるんですよ。
確かにワタシもポーランド人の友達いますけど、そういえばアイツも気が利かないな…とか思いながら、その人達の話聞いてたんですね。で、こんな格好して、化粧っ気無くて、ポーランド人の上司ディスってて、何の仕事だろうな?…と思ったら。
「はい。さ、…溜まったものもすべて吐き出したんで、帰りましょ!って言ったんですね、ひとりが(笑)。すげえ台詞だなと思って。
で、「あ、もう帰るんだ…」って思って、パッとその…150キロ200キロの方を見たら、もう帰ってて、キャッシャーに居たんですよね。で、ああ〜帰った…って思ったら、
「…1万6000円です!」。
一人8000円食ってるの(笑)。
だからもう、食っても食っても皿が片付いていくんで、最後のひと皿を見たんだ!…と思ってですね。…あのハンバーグ、最後のひと皿だった!ってね。では、ドリンクはなんでかたさなかったんでしょうね? 常にキープしてこう…なってたんですかね。
で、うわ〜…8000円!とかって思って、何処見ていいかわかんなくなって、自分も食わなきゃいけないんで食って、ハッて見たらね、そのエミリオ・プッチだとかイブ・サンローラン着てるマダム達がですね…ま、マダムでしょうね、きっとね…マダム達が、もう中腰で立ち上がったまま、…イブ・サンローランとか着てるんですよ?、上司ポーランド人なんですよ?、で、「溜まりに溜まったものをすべて吐き出したんで帰りましょ」って言ってた人達がですね、その後15分ぐらいですね、一人いくら出すかで、ずっとそのテーブルに留まってた、っていうね。
こういうアンサンブルが起こるんですね。

Mikado forever

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メタモルフォシス

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