「ホン・サンス論 スペシャルトーク&サイン会」


昨日は仕事帰りに代官山へ。
噂の人気スポット蔦屋書店を初めて訪れた。
うわ…なんじゃ、このオシャレな空間。
本やCDやDVDの充実ぶりにも驚いたが、それをじっくり見る余裕もなく、19時15分受付開始にギリギリ間に合った。
この日は菊地先生のトークショー&サイン会。
当日直接行けばいいかぐらいに思っていたが、念のため電話で問い合わせたら、整理番号37番で案内された。…定員は40人。あぶないとこだった〜(笑)。

新作「3人のアンヌ」の公開に合わせて、ホン・サンス監督について語るという内容。
以前、シネマート新宿で「恋愛についての4つの考察」というタイトルでのホン・サンス監督の特集上映があった際にも、菊地先生のトークショー目当てで行ったのだったが、その時のお話も大変面白く、またさらに深い話が聞けるのではないかと期待していた。
「3人のアンヌ」に関しては、「公開前でネタバレになるので、あんまり言えない」…と言いつつも、結局はいろいろ喋ってしまった菊地先生でしたが、そもそもホン・サンス監督作品がネタバレしたところでどう…という作品でもないらしいので、ちゃんと観に行きたい気にさせる紹介になってましたよ。
「次の朝は他人」を1本だけしか観ていないし、ゴダールだのロメールだのというのがさっぱりな自分だったが、ホン・サンス監督がフランス映画のような韓国映画を撮る、かなり特異な存在であることは理解できるし、その魅力が非常に言葉で伝えづらいのだということもわかる。
それでもさすが菊地先生の話は、どこを切ってもいちいち面白く、リテラシーの高い低いに関わらず、ホン・サンス作品が楽しめるように、いろんな引っ掛かりを与えていただいた。
やっぱり普通の映画評論家とかとは視点が全然違うなあ。
自分は「3人のアンヌ」を観て、何か面白い見立てをすることが出来るだろうか?…多分、「なんだかなあ…」と小首を傾げて映画館を出ることになりそうな気が大いにするが、いちおう観に行くのを楽しみにしている。

30分ほどのトークの時間があっという間に終了。
その後に、ホン・サンス関連作品か、菊地先生の著書のいずれかにサインをしていただけるということだっったので、ちょうどまだ未購入だった新刊「あなたの前の彼女だって、むかしはヒョードルだのミルコだの言っていた筈だ」を買った。
いちおう美学校・ペン大の生徒なので、顔を覚えていただいているほどには、頻繁にお会いしているにもかかわらず、なにげに直筆でサインをいただくのは初めて。
こういうトークショーの場に来ていながら、自分はシネフィルでもなく、韓流ファンでもなく、いわゆる菊地成孔さんならなんでも」型の参加者だったことを、あらためて実感しました(笑)。

次の朝は他人 [DVD]

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