「川勝仕事展」


いずれ見に行こうと悠長に構えてたら、最終日を迎えてしまった「Works of Popholic Man 〜 川勝仕事展」
ちょうど休みだったので、慌てて会場の<TOKYO CULTUART by BEAMS>へ。
ていうか、てっきり渋谷のBEAMSでやってると思い込んでいて、原宿の店鋪の上にこんなギャラリーがあったとは知らなかった。原宿なんて久しぶりに来ました。
川勝さんの名前はずいぶん昔から雑誌等でよく目にしていたし、渋谷系にハマった世代としては、あの当時に強く影響を受けたカルチャーの裏に常にその存在があったキーマン的な人であることは認識していました。

しかし、実際に川勝さんのお仕事自体に興味を持ったのは、晩年…晩年というにはまだお若過ぎたのだが…川勝さんが直近でプッシュされていたのが、菊地成孔先生だったということを知ってからでした。
スチャダラパーを見出した人」というイメージが強かったので、菊地先生と深い交流があったとは…と意外に思ったものでした。
それから、OTOTOYで配信されている「ナイトダイアローグ・ウィズ」の音源を買って聞き、これから追って川勝さんの著作なども当たってみようと思っていた矢先の訃報でした。
「粋な夜電波」の川勝さんに捧げた特集の内容も感動的でしたし、多くの著名人から寄せられたコメント等から、川勝さんのお人柄がうかがえました。その常に腰が低く控えめなお人柄ゆえの、「川勝仕事」の前面に出てこなさ加減(笑)が奥ゆかしくもあり、それで今さら興味を持ち始めた、遅過ぎる自分が苛立たしくもあり。
そんな川勝さんの編集仕事で、今では手に入りにくい雑誌やパンフレット等を集めた「川勝仕事展」。充実の内容でしたし、多方面にわたる川勝さんの興味の集大成を目の前にして、なんか多幸感が押し寄せてきました。

展覧会といっても「ポップ」であることにこだわった川勝さんのお仕事ですので、手に取って自由に閲覧できる物も多数あり、じっくり腰を据えて読み耽りたい気持ちにもなりましたが、まだまだにわかファンなので、図録を購入して、そこからおいおい手に入る書籍あたりを買い集めていこうと思いました。
遺された「川勝仕事」に一から触れられるのは、個人的にはむしろ楽しみが増えたと捉えています。
記念グッズもどれもポップでモノが欲しくなるデザインで、全部買いたかったけど、金銭的なこともあって、Tシャツと缶バッヂのみにしました。
デザインされた、「TOO OLD TO ROCK'N ROLL, TOO YOUNG TO DIE」の文字が、自分に向けられたメッセージのような気もして、ちょっとした座右の銘になりそうです。

ポップ中毒者の手記(約10年分) (河出文庫)

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