「トゥモロー・ワールド」


久しぶりに自宅でDVD鑑賞。
今さらながら「トゥモロー・ワールド」(原題「Children of Men」)を観た。
「ゼロ・グラヴィティ」を観てキュアロン監督に興味を持ち、「そういえば町山さんが絶賛してたな。」と、いずれ観たいと思ってはいた作品。
冒頭の長回しからの〜…爆発ドーン!…で一気に掴まれ、あとは最後までグイグイ。終わってみれば109分。無駄の無い濃密な映画体験。
18年間も新たに子供が生まれなくなって、人類はこのまま滅びるのを待つだけかという諦めが漂った近未来の世界で、奇跡的に妊娠している女性を必死に守ろうとする男の話。
主人公をクライヴ・オーウェンが好演。
長回しが多用されたのは、町山さんが解説していたように、事情がよく飲み込めないまま危険な状況に巻き込まれていく主人公と同じ体験を、観ている者にさせるためだというのが、よくわかる。
SF的な設定なのにリアリティの強度があり、さらに現在の世界のあちこちで起きている紛争などの社会問題も暗示しているストーリーもよく出来ていて、かなり面白かった。
リアルタイムで劇場で観るべきだったんだろうな、とちょっと後悔も。