「モダンジャズ-ディスコティーク新宿」



仕事終わりで新宿PIT INNに向かう。この日は「モダンジャズ-ディスコティーク新宿」。
菊地先生プレゼンツの不定期開催のジャズパーティー。2DJ+1バンドのコンテンツ。
自分は踊るのが苦手なので、今まで参加したことはなかったのだが、この日はオールナイトでもなく、菊地成孔ソロとしてのライブが予定されていたので、早目にチケットを購入して楽しみにしていた。
過去にブルーノートなどで行なわれていたソロ公演の評判は聞いていたので、ぜひ観たかったのだが、しかもこの日はドラムがDCPRGの千住さん、ベースがけものの織原さん、ギターがザヴィヌルバッハ・スペシャルの宮嶋さん、サブヴォーカルにものんくる吉田沙良さんという、初めての編成による演奏になると。
そしてさらに、キーボードになんとベーアーこと、APOLLO SOUNDS代表・阿部淳氏が加わるという。なぜなら、この日がベーアー氏の誕生日だから(笑)。
なんともスペシャルなこの日のパーティー、君嶋麻里江さんのDJで幕開け、早速フロアで楽しげに踊る人たち。自分は壁際の椅子に座って聞いていたが、大人の遊び場のようないい雰囲気だった。
約1時間のDJタイムの後、すぐに菊地先生のライブが始まる。急いでステージ前に駆け寄ると、かなり近い距離で演奏を見ることができた。
ジャジーヒップホップの菊地先生的解釈によるポリリズムを駆使したグルーヴ。千住さんが叩き出すタメの利いたビートに、言葉数の多いリリックを捲し立てていく。ラフなスタイルで即興のようにラップするが、そのパフォーマンスのクオリティの高さに驚いた。ラッパーとして、どんどんハイレベルになっていく菊地先生だが、ポエトリーリーディングのような崩しと、ライミングを自由自在に操り、時事ネタなども織り交ぜつつ、時に辛辣なメッセージも投げかける。この手法で、生バンドをバックにヒップホップアルバムを1枚作ってほしいと思うほど。
沙良さんをフィーチャリングした曲では、Giovancaの「Joyride」のカバーなど、デュエットとしてもすごくいいバランスのハーモニーで、うっとり。ものんくるとはまた違った魅力をスパークさせる沙良さんの歌声に、観客は感嘆の声を上げていた。
終始「ベーアー氏にハッピーバースデイ!」ムードで、和やかでリラックスした中での演奏は多幸感に満ちていたが、パフォーマンス自体はかなりエッヂーなもので、このあたりの菊地先生の「かまし方」がいかにもクール&インテリジェントでカッコいい。
短めのセットだったが充実の内容。満喫して帰宅した。
終電ギリギリまでいようかと思ったけど、タバコの煙が目にしみたのでね(笑)。
また次のライブが楽しみだ!

CHANSONS EXTRAITES DE DEGUSTATION A JAZZ

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