「『33年後のなんとなく、クリスタル』の時間感覚。」

「粋な夜電波」第182回放送は、予告通り、待望の田中康夫ちゃん先生登場の神回。
ネタバレも辞さず、自著についてオープンに語る田中先生のお話が面白くて仕方ないといった様子の菊地先生。
「もとクリ」も「今クリ」も読むべしと猛プッシュする理由に、この作品が過小評価されているという菊地先生の鋭い批評がありました。
この名著について番組中で語られた部分の一部を文字起こししてみました。

菊地 はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの菊地成孔TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。今週は「33年後のなんとなく、クリスタル」がもうじき発売となる、小説家の田中康夫さんをお迎えしてお送りしております。引き続きよろしくお願いします。
田中 はい、こちらこそ〜。
菊地 はい、そうですね…本の話もチラッとしましょうか。
田中 うん。まあ、あの…私めでたく2年前に選挙で敗退をして…
菊地 (笑)。
田中 で、まあ…
菊地 あ!…あのね、これ余談ですけど…
田中 うん、どうぞ。
菊地 今日、初対面ですが…
田中 そうなの!…皆さん、多分…初対面って知らないんですよね。今日出てくる時に、私あの…交際14年で結婚して、今4年のですね、W嬢こと片仮名でメグミが…
菊地 はいはいはい(笑)。
田中 「菊地さんと、いつも会ってんでしょ?」って言うから…
菊地 そんなことないですよ(笑)。
田中 いや、初めてなのよ…っつって、うん。
菊地 はいはい。あの…2010年、震災の前の年が「なんとなく、クリスタル」30周年ということで、ワタシ一人でキャンペーンをはりましてですね。
田中 そう。だから、いろんな所で菊地さんが褒めてくださってるって…
菊地 はい。
田中 高橋源一郎「これは現代のマルクスだ。」なんて言う、遥か前ですからね。
菊地 そうです。
田中 菊地成孔の後嗣ですよね。
菊地 いやいや、とんでもないです(笑)。
田中 そして、あろうことかこの番組で、突如私の文章を御朗読いただいたっていう…
菊地 ちょうど手元にあったんですよ。いつも懐中に入れてますからね。
田中 ほお〜。
菊地 で、その時に、20世紀っていう世紀は、やっぱりその…古典をみんながあたらなくなってしまったんで…
田中 はあ〜。
菊地 情報が増えてしまって、まあ…19世紀までには考えられなかった、「読んでもいないけど、読んだ気になる」って現象が、すごい増えたじゃないですか。
田中 なるほどね。
菊地 あるいは逆に、「読んだのに忘れてしまっている」というような、まあ…トラウマとかいろんな事で。
田中 うん、うん。
菊地 そんな中、もう一回古典にあたっていかないと、擦り減っちゃうんで、人々が。
田中 うん。
菊地 どんどん古典にあたろうと…ただ、ホメロスにあたれっていうわけにいかないんで、「『なんとなく、クリスタル』って名前知ってますか?」って…あ、ワタシ、博報堂大学って広告屋がやってる…なんかあるんですよ、カルチュアル・スタディみたいなのが…
田中 うん、うん。
菊地 そこに講師として呼ばれた時に、そこにバーッとクリエイターが…広告屋がいまして、「みなさん、『なんとなく、クリスタル』って小説は知ってますか?」って言うと、8割方挙手するんですね。
田中 うん。
菊地 「著者はどなたか知ってますか?」って言うと、「なんとなく、クリスタル」知らなかったヤツまで手を挙げるんですよ。
田中 うん。
菊地 「じゃ、読んだことありますか?」「脚注の1番…伝説の、脚注の1番、何だかわかりますか?」…ワタシ、あの…
田中 ターンテーブル」ね。
菊地 脚注の1番が「ターンテーブル」だってことの凄味をですね、やっぱり…20世紀の人間は知らないなって思って。
田中 なるほどね。
菊地 で、問い質したところ、ま…ほとんどの人間が読んでないんですよね。
田中 うん。
菊地 なのでね、そん時、配りました!
田中 き…恐縮でございます。
菊地 (笑)…で、1回目に配って、4週にわたるレクチャーだったんですけど、感想を言わせるっていう…回だったんですよ。
田中 うん。
菊地 ほとんどの30代以下の、いわゆるロスト・ジェネレーションって言われてる人々が、まあ…ありきたりな事言うんですよね。「バブルの頃はあーだった、こうだった…」っていう話をするんで、それだけかい!っていうことだったんですけど。
田中 だから、まあ…まさにその…表層的なね、捉え方じゃなくて…
菊地 はい。
田中 生き方…日本ってのはいつもこの国の「かたち」ばっかり言うわけですよ。
菊地 そうですね。
田中 小選挙区にすればね、政治改革ができるって、ちっともなってないわけだからね…
菊地 なってないですね(笑)。
田中 この国の「あり方」が問われ…ていうか、社会の「あり方」。
菊地 ヤバい、堅い話に…(笑)。
田中 いやいや。それがまあ…33年で、元々「なんか書いて。」って、「文藝賞50周年だから…」って言われて。どうしようか…でも、やっちゃ場のような所の永田町とかにいたからか、なかなかできないよね〜って。
菊地 (笑)。
田中 逆に絵本でも書こうか…ってたんだけど、ちょうど物理的にも精神的にも余裕ができてきて。
菊地 はい。これ、やっぱり…ワタシ思うんですけど、「なんとなく、クリスタル」と一緒に売ったほうがいいんじゃないかな…と思いますね。
田中 ま、それは書店の人も、新装版の文庫本と一緒に…
菊地 ですよね。もう中に入れちゃえば…(笑)。
田中 ほんとは…そうそうそう、2冊一緒にして…帯付けるのも…
菊地 ていうのは、1冊目…やっぱり読んで欲しいですよね。読んでない方に。
田中 うーん。
菊地 ワタシ…やっぱり、「なんとなく、クリスタル」の読点の位置!…「なんとなく」と「クリスタル」の間に読点が入ってるっていう…
田中 「、(点)」がね。
菊地 そう、点が入ってる。それによって、点一発でですね、あの時代の気分をほとんど表現してしまってるということの…
田中 これはその…江藤淳という人が「これが弁証法なんだ!」って言ったんです。
菊地 そうですね。だからその衝撃の…。「なんとなく、クリスタル」ってのは、まずその「、(点)」の位置、それから最後のページっていうのの衝撃波っていうか、最後のページで別次元に飛びますよね、バーンと。
田中 うーん。
菊地 あのことが、あまりに過小評価されてるままなので。ま、今ですよね…今でこそやっぱ「最後のページがヤバい。」っていう…最後に出生率が出てくる
田中 出生率が出てきてね。これ、誰も日本の人はインタビュアーで指摘した人いなかったですよ。
菊地 いなかったでしょうね。
田中 海外から来たジャーナリストのほうが、みんなここに言及したんですね。
菊地 でしょうね。
田中 だけど、そこに記されている出生率や高齢化率は、とても楽観…その時は僕は「こんなふうになってくんだ…。右肩上がりじゃないんだ…。」と思ったんだけど。
菊地 はい。
田中 もっとそれを上回るかたちになって。
菊地 予言ですよね。典型的な予言の的中ってかたちですけれども。
田中 うーん。
菊地 で、まあ…実際そうなった世の中に放つ、「33年後〜」ですけど。
田中 ま、あの…最後がAORの音楽が出てきて…
菊地 そうそうそう(笑)。
田中 僕がずっと大学の時から行ってる美容院が表参道の交差点にあって、「STILL WATERS」という、まさに「静かなる水面」という象徴的な。そこでイギリスのインターネットラジオがかかってて、先ほどのロバート・パーマーとかね…
菊地 この「33年後のなんとなく、クリスタル」の、これ自体はページ数が273ページ。もともとの「なんとなく、クリスタル」が224ページなんですけど、半分が脚注ですから割る2で…
田中 入ってる分量も今回全然、今回原稿用紙500枚以上ですから…
菊地 そう。112ですよね。軽薄短小と言われた時代の幕開けに112ページ…長編…とは言えない量で、今度は堂々たる長編273ページがくるわけですけども。これ以下、「もとクリ」を読んだ人対応の話になりますけど。「もう読んでるんだ。」という人はね。まずは読みましょうって話なんですけど、「もとクリ」を。
田中 うん。
菊地 読んでる人に…ま、ワタシなんかもそうなんですけど、とにかくゲラ頂いて、最初の衝撃は…「なんとなく、クリスタル」の登場人物が実在だった!…っていうことですよね。リアルだっていう。
田中 そう。私がロッタ連れて散歩してると、その中の江美子に会ってしまうという。ヤスオという片仮名の人がね…
菊地 ほとんどの9割9分の読者が、あれは架空の…文字通りクリスタルな、架空の登場人物だと思うわけで。あれが実在するリアルな物語だとは誰も思わないですよね。
田中 由利ってのは、だからその当時…本が売れて、いろんな雑誌が、まさに「噂の真相」をフン!って笑ってたような出版社の雑誌が、みんな「由利探し」になって。
菊地 そうですね、ありましたね。
田中 由利は学校がそのまま書いてあったんですけど、もう一人の江美子ってのは学校をそこだけ変えてあったんで…
菊地 はい(笑)。
田中 都心部の学校だったのに、八王子の方の学校になってたんです。この子だけは…詮索されなかったって。その人と出会うところから出てくるんですけどね。
菊地 そうですね、はい。
田中 うーん。
菊地 ま、音楽家…ワタシも音楽家であり音楽史家のあれで…多分これオンエアなんかで口にされたりするの初めてだと思うんですけど…
田中 ふーん、何?
菊地 その段で行くと、淳一さんは…河内淳一さんですよね。
田中 うーん…まあ、あの当時いろんな人が「これは私だ!」って…
菊地 …人が自分だって(笑)。
田中 ま、淳一ってのはミュージシャン…なんですね。その由利と一緒に暮らしてた…
菊地 はい、暮らしてるのね、主人公と。
田中 で、今回、「33年前、あなたは何をしてましたか?」てのがですね、書店に貼るポスターとかに入ってるんだけど。
菊地 はい。
田中 そうすっと、「いや、0歳だった。」とか「5歳だった。」とか、「二十歳だった。」「生まれてない。」とか…
菊地 はい。
田中 でもやっぱこの30年くらいってのは、日本が非常に変わったわけですよ。
菊地 ま、激変したわけですよね、はい。
田中 まあ…だって、音楽にとってみたって、昔はその…輸入盤ってビニールでシールドされてたわけですよ。
菊地 はいはい。
田中 試聴はまずできなかったわけですよ。
菊地 そうですね(笑)。
田中 知ってるアーティストの次のが出た…っても、ジャケット写真を見たり、後ろのプロデューサー、レコーディング場所、参加のギター…とかで、自分の頭の回路の中で、そこに記されてる瓶詰めの情報のクレジットを見ながら、缶詰の自分の中のものと照合しながら買って、「当たった、当たらなかった!」って。それで、ベストカセットまで作ってあげてたのに…
菊地 そうですね(笑)。
田中 今はもう誰でも聞けてしまって、アルバム買うどころか、試聴どころか、好きな曲だけダウンロードして…
菊地 ワタシ、さっき言った博報堂大学で講義する際に、「なんとなく、クリスタル」に登場する楽曲を、YouTubeでプレイリスト作りましたからね。一気に全部聞くんだ、っていう。
田中 なるほど。
菊地 はい。
田中 ま、広告業界の方って、とても時代を先駆けている人と、逆にそう思い込んでて一番後れてる方とかいたりするから
菊地 (笑)…はい。
田中 まあ…授業されるの大変だったと思いますけど。
菊地 ままま…博報堂をディスろうってわけじゃないんですけど。
田中 いやいや…一般論として言ってるんでね。
菊地 そうですね。
田中 また、こういうところで、必ずそういう固有名詞に過剰に反応する人とかいるんですよね。
菊地 まあ、いますねえ。
田中 これがやっぱりその…形式知になってきた社会で、暗黙知で頭働かせないと…
菊地 (笑)。
田中 だから私がその…ニコ動とかでやってるのが、無料なのに「あとは自分で考えなさい。」って言うと、「失礼なタイトルだ!」って怒ってくる人が…。何を言ってんだって。じゃ、君のその…朝起きてから歯磨きの仕方まで、全部私が横に付いてないといけないの?って話なんでね。
菊地 (笑)。今みんな怒ってますよね。イライラ社会ですけどね。
田中 うーん。
菊地 とりあえず、まずは「なんとなく、クリスタル」の…
田中 だんだん時間が少なくなってきたね。これ、番組延長してくれんだよね。フランスとかだと面白いところは番組延長すんのにね。
菊地 2回分にしますか?(笑)。
田中 いやいやいや(笑)。
菊地 3回分、十分録れ高あると思うんですけどね。
田中 (笑)…はい、どうぞ。
菊地 まずは、実在だったってことが驚きましたし、ま…もし河内淳一さんだったとしたら、皆さんKUWATA BANDの方ですからね。ほんとに、このことはほとんど表沙汰になってないことだと思いますけれども。そして、もうひとつは、一人称がですね…
田中 はい。
菊地 当然、これは続編だとしたら、一人称は由利になるはずなんですけど、もう何の断わりもなく一人称がヤスオで始まるという、この…
田中 あー、そっか。親バカ…
菊地 今ロッタちゃんが水飲んでます。
田中 ロッタはあの…本の帯のところでね、「パパとママのうざいくらいの愛を一身に受けて成長中よ♡」って(笑)。
菊地 この写真はいい写真ですよね、ほんとに(笑)。
田中 これは的場信幸さんって、「飛行犬」っていうのを撮るんです。犬がちょうど飛んでる瞬間を撮る、淡路島にいらっしゃる方で、彼が撮ってくれたロッタの写真です。
菊地 あー、はいはい。なるほど。
田中 うーん。
菊地 これはまあ…ワタシあの…浅田さんと言うことが偶然かぶっちゃったんですけど、プルースト…っていうね。浅田さんもね、この…
田中 いや、喜んでましたよ。「いやあ〜、菊地成孔とオイラ同じことが言えるようになった!」って。
菊地 そんなこと言うわけないじゃないですか(笑)。そんな幇間芸みたいなことやめてくださいよ、ほんとにもう(笑)。
田中 (笑)。
菊地 ワタシ、浅田さんとかぶったんで、「アチャー。」と思ったんですけど…
田中 ええ。…あ、今ロッタがお水を飲む…
菊地 ああ、聞かせましょう。
田中 静かでしょう、ロッタって、ほんとに。
菊地 そうですね、鳴かないですね。
田中 ロッタちゃん…
菊地 結局…273ページあるんですけど、何が起こるかっていうと、デートが1回とホームパーティーが1回と、髪切る…ぐらいですよね。要するに、大きなイベントとしては。
田中 あ〜。
菊地 そこがすごいっていうか。ワタシ、数えたんですけど…
田中 はい。すごいね、マニアだね、ほんとに。
菊地 マニアですね。…最初にね、「LAUBURU(ローブリュー)」に行きますよね。
田中 はい、バスク料理…
菊地 あの、これはもう、ある程度東京でフランス料理食べたことがある人間なら「LAUBURU」ってすぐわかるわけですね、説明で。
田中 ほうほうほう。
菊地 わかるわけなんですが、「LAUBURU」の名前は出てこない。田中先生にしては、めずらしく実名が出ないな…と思いながら読み進めると…
田中 最後のお菓子のところで出てくるよね。
菊地 出てくる。で、「LAUBURU」で由利さん…「なんとなく、クリスタル」の主人公と田中康夫先生がデート…っていうか、まあ…食事をされるわけですが。
田中 うん。
菊地 その「LAUBURU」の着席から、ガトー・バスクでデセール食べ終わるまでに、27ページ費やしてるんですよ。
田中 うん。
菊地 この時間感覚ってのは、日本人の文学者にはいないっていうか(笑)。
田中 ああ〜。
菊地 要するに、ビストロで食事したことのある人の…始まってから終わるまで、親しい人とね、ソーテルヌぐらいまで…チーズぐらいまでいったら、まあ…軽く3時間ぐらいいきますよね。
田中 うん。
菊地 あの時間感覚っていうのが小説の中で描かれたことはないと思うんですよね。
田中 ああ〜。
菊地 描き切れなかったと思いますよ。
田中 それは過分な評価で…
菊地 いやいやいや。これが…
田中 でも、同じようなことを仰った女性の編集者がいた。
菊地 あー、ほんとですか。
田中 うーん。だからこういうのは海外の小説にはあるのに、日本にはないんだよねえ。
菊地 そう、そうなんですよ。プルーストにありますよ。文字通り「失われた時を…」…浅田先生も含めてですけど、「『失われた時を求めて』だ!」というふうな、大鉈は振るってはおられないと思いますが、まあ、やっぱり何せあれが出てきますしね…マドレーヌが出てきますし。
田中 うーん。
菊地 この食事のシーンとかも含めてですね。その後に出てくるホームパーティーのシーンは、さらにページが…もう3倍ぐらいありますからね。
田中 ここは直美っていうね、今でも現役のモデルの子の…
菊地 ここの、この時間感覚だけでも、全然日本文学の中でも、単なる風俗小説とかじゃなくて、純文学の中でもさらに異端っていうか。こんな時間感覚は滅多に見かけないですよ。これ…ビストロで飲み食いするのが好きな人にとっての、リアルだと思うんですよね。
田中 うん。
菊地 これは他の文人では誰にも無理な境地だな…と思いながら拝読させていただきましたけど。
田中 それはもう恐縮でございます。
菊地 いやいや、とんでもないです(笑)。
田中 ま、南アフリカにね、由利が行った…
菊地 そう。それもうオチですから言っちゃダメですよ!、それ(笑)。
田中 えっ、何で?…オチでもないよ。
菊地 大オチじゃないですか、それ。
田中 いいんじゃないの〜。
菊地 由利がどうなるのか、みんな気にして読むんですから。最後、由利がアフリカ行っちゃうって…(笑)。
田中 いやいや…行ったままじゃないもん、全然。日本にはいるけれども、そこにも同じく行くって…
菊地 それは、実在の人物で、先生が御存知だからで(笑)…読者は知らないわけだから。
田中 はあ〜。
菊地 由利がどうなるんだろう?…って思いながら読むわけですからね。由利がアフリカ行っちゃうって、最初に今ボーンと言っちゃったらもう…楽しみなくなっちゃうじゃないですか(笑)。驚きのラストですよね。
田中 あ、そう?
菊地 驚きのラストですよ〜。
田中 ほんと?
菊地 由利がどれぐらいアパレルで働いてるのかと思ったら、最後はアフリカに行くってところが…
田中 いやいや、そういうふうに言うと、なんかすごいスラップスティックに聞こえちゃうけど、全然そうではないからね。
菊地 まあ、もちろん、滑らかに繋がってるわけですけどね。
田中 うーん。
菊地 まあまあ、でもこれは話のオチですから…
田中 いいの?こんなに話してて…曲だって選んできたの、かける時間あんの?
菊地 無くなってますね。
田中 もう…無くなっちゃったから、これ何?…やっぱもう2回分にするんですか。
菊地 (笑)。
田中 そうすっと、まあ…制作費も浮くとかって言って、ほら…
菊地 (笑)。
田中 分社化したラジオの社長から「よし、偉い!…お前ら、経費削減できて。」って。
菊地 「分社化」とか言っちゃダメです、先生!(笑)。
田中 だって、みんなどこもやってるじゃない。
菊地 やってますね(笑)。
田中 よくわかんないんだけど、「〜ホールディングス」って、そんなに重たい荷物持てる人達なのかよ〜、そこの役員は〜!ってねえ、ほんとに。
菊地 (爆笑)。…言いたい放題だな。
田中 ホールド・ミー・タイトだよ、ほんとにね(笑)。
菊地 (笑)。


Where Does This Door Go-Deluxe Edition (2cd)

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