「dCprG 新譜試聴会。」

「粋な夜電波」第206回放送は、まもなく発売になるdCprGの新アルバム試聴会。
「パッキャオ vs メイウェザー戦」についても語られた、トークの一部を文字起こししてみました。

フランツ・カフカのサウスアメリカ

フランツ・カフカのサウスアメリカ

はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの、そして…「パッキャオ vs メイウェザー戦」のあいだですね、ずーっと叫び続けてたおかげで声が嗄れている菊地成孔が(笑)…TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。
あの試合に関しては、申し上げたいことは山ほど…6時間ぶんほどあるんですけども。
本日はワタクシのバンドであります、dCprG…エレクトリック・オーケストラ、11人編成ですが、このバンドの新作ができました。
dCprG最新アルバム…フランツ・カフカ南アメリカ(フィーチャリング/ウィリアム・シェイクスピア)」というアルバムが完成しましたので、世界中のどこよりも早く…というか実際、ラジオプレイされることはないと思われますので(笑)…この番組だけになると思うんですけども。
全曲長いので、ディレクターズカット版ということで、ワタシがラジオ用にエディットした、全8曲のアルバムから5曲お届けしたいと思います。
ワタシがこのバンド dCprGを作ったのは、ま…構想したのは…すでに1990年代の半ばから構想していたんですが、リハーサルに入って実際このバンドが動き出したのは1999年です。
1作目のアルバムは「アイアン・マウンテン報告」というアルバムで、このアルバムのリリース・パーティは2001年の9月15日…つまり「9.11」の3日後か4日後だったはずです。
それ以降のこのバンドに関する事は、こういう御時世ですので検索などしていただければ。いろんな…腐るほどテキストが出てくると思いますので(笑)、そちらをご覧いただきたいんですが。
いずれにせよ、「impuls!」レーベルと契約して2枚出しまして、契約が終わりまして、現在SONYの中にありますワタシの運営するレーベル「TABOO」の新作として、5月13日…もう来週ですね…に発売となります。
ツアーなどもありますが、そういった情報は後ほどお伝えするとして、まずは1曲。アルバムの1曲目を聞いていただきたいと思います。
ロナルド・レーガン」という曲です。dCprG…今回から綴りが、大文字小文字が変わりました(笑)。「C」と「G」だけが大文字だというのが、背式名称となりまして、「C」と「G」はこれ「塩基」を意味してるんですけども。「えんき」ってのは延びるって意味じゃなくて、塩の基ですね。「塩基」ですね…化学用語です。
dCprGのアルバム「フランツ・カフカ南アメリカ(フィーチャリング/ウィリアム・シェイクスピア)」より、「ロナルド・レーガン」。
(曲)
はい、「ロナルド・レーガン」でした。
え〜…まあ、「パッキャオ vs メイウェザー戦」に関しては、ま…来週ゆっくり…そうですね、曲1曲ぐらいにして、ずっと…(笑)。
ま、そうですね、ワタシはメイウェザー…勝つと思ってました。ワタシはフロイド主義者なんで。あの…(笑)、ロイディアンですから。ま、やっぱメイウェザーが勝つな、と。それは冗談ですけども。
やっぱね、リーチが短いヤツがフックを振り回して、リーチが長いヤツのほうがストレートとジャブを中心とした…というね、アウトボクシングが嫌いな人に関しては、ダメな試合なのかもしれませんけども。
ま…とか言って、ダメ…もう話してますねこれね、良くないですね。来週にとっときましょう。
一個だけですね、ビヨンセJAY-ZがリングサイドにいてビヨンセJAY-Zが抜かれて…カメラに。抜かれたことに先に気が付いたビヨンセは手を振ってたんですけど、JAY-Zはボヤッとしてて、途中で「あれ?ビヨンセもニコニコしてるし、抜かれてるかも…。」と思ったJAY-Zが、最初に何をやったかっていうと、シャドー…っていうですね(笑)。シャドーはシャドーボクシングです。
これはワタシはあの…分解写真にしてですね(笑)。10枚の分解写真にして自分のあの…ま、有料のほうですからね、無料の方は見れませんけど…に、パラパラマンガとして上げてありますので。JAY-Zの可愛さをぜひ味わっていただきたいという事と…。
ジャスティン・ビーバーもいたんですけど、ジャスティン・ビーバーは何よりもまず、友達がワル過ぎ!っていうのがですね、はっきりした試合でもありました。
え〜…今夜は、ワタシのバンドですね、今やもう一番古いバンドになりました、dCprGが5月13日…来週発売となります「フランツ・カフカ南アメリカ(フィーチャリング/ウィリアム・シェイクスピア)」というアルバムから、ワタクシが選曲し、ディレクターズ…というよりプロデューサーズカットですね、ラジオ用にエディットした…それでもこんな長いんですけど、実際はもっと長いっていう…かたちで聞いていただいております。
このアルバムはなぜウィリアム・シェイクスピアがフィーチャリングされているかというと、シェイクスピアの今までの有名な台詞のマッシュ、ならびにジャズファンだったら誰でも知ってる有名な「黒い美女(ブラック・ビューティー)」っていうソネットですね、ソネットは詩の形式ですけど…それをパーカッション…大儀見のパーカッションの独奏に合わせて、ジョン・ビーズリーというキーボード奏者がちょうど来日中だったんで、彼は美声の持ち主なんで、朗読してもらった…というのがあります。
今からその…あ、それが3つ入ってるんですけど、「韻律1」「韻律2」「韻律3」…英語でいうと「VERSE 1」「VERSE 2」「VERSE 3」になりますけども。「韻律3」…ワタシの日本語とジョンの英語が同時に、二重に流れるというバージョンを聞いていただきます。
ま…ここ最近の映画…まあ、いろんな騒ぎがあるわけですけども(笑)、ラジオでは言いませんが。ここ最近の…映画ファンの方でしたら、ワタシがなぜ…
あ、最初は6曲入りのアルバムのつもりだったんですけども、インタールードのかたちで、今言った「韻律1・2・3」が急遽入ることになって、一日でバーッと録っちゃったんですけど。
聞いていただき、そしてあの作品を観た方には、なぜこういうもんが入っているのかということが、おわかりいただけると思います。
「韻律3」…有名なソネットノネットである「Black Beauty(黒い美女)」というシェイクスピアの朗読に続きまして、「JUNTA」。「ユンタ」はアルファベットで「JUNTA」と書きますけども、スペイン語で「ユンタ」と発音しますが、「軍事政権」という意味です。
dCprGの「フランツ・カフカ南アメリカ」より「VERSE 3」「JUNTA」、続けて聞いてください。

病める無限のブッダの世界 ― BEST OF THE BEST (金字塔)

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