「フランツカフカのサウスアメリカ」

フランツ・カフカのサウスアメリカ

フランツ・カフカのサウスアメリカ


dCprGの新作、Amazonで予約しておいたが、発売日になっても届きません。
ステッカー付いてたし、タワレコで買えばよかったかも。
小旅行に行く前に届いてくれれば、行き帰りに聴き込もうと思っていたのに、それもできず。
帰って来てから、ようやく聞くことができました。
「粋な夜電波」での先行試聴会で新曲もオンエアされていたし、そもそもライブで演奏されていた曲だったし、「ビュロ菊チャンネル」でのレコーディング風景の動画も観ていたので、どういう曲が収録されるかは知っていました。
とはいえ、完成版で通しで繰り返し聞くと、やっぱり名盤でした。
すごいのは、これだけ複雑なリズムで、多くの音が鳴らされているのに、予想以上に風通しのいいサウンドに仕上げられており、まったく聴き疲れしないところ。
高見P作の曲も加わったことで、さらにこのバンドで演奏できることが広がり、そのポテンシャルの高さはすえおそろしいほどです。
緻密に計算されつくしたアンサンブルというより、この間は誰のソロ…とか大まかな構成を決めておけば、あとはメンバーそれぞれの「彼がああくるなら、こっちはこういこう」と、ぶつからないようなフレーズを即興で表現できるプレイヤビリティの高さが生み出した風通しの良さなのでしょう。
メンバーに対して菊地先生が全幅の信頼を寄せているのがうかがえますね。
ものすごくエッヂーなことに取り組みながら、最終的にはポップに響かせることができるのが、菊地先生のジャズという枠からはみ出してしまう大きな理由でもあると思います。
今回は全員バラバラの小節周期で回り込んでいく、dCprGのM-base派への回答といった曲もあるらしく…何拍子の曲なのかわからなかったりしますが、それでも全然踊れる!
各々が好き勝手に踊っている、dCprGのライブ会場での混沌とした様子は、すごく開放感があって好きなのですが、「これはこのアルバムを引っさげたツアーではますますわけのわからないグルーヴが巻き起こるぞ〜。」と今から楽しみでなりません。

(※今週は「粋な夜電波」の文字起こしはお休みさせてもらいました。私用で時間がとれなかったのもありますが、今週分の放送のほとんどのトピックは、すでにmiyearnZZさんが書き起こしされていたようなのでw。)