「進化し続ける加速装置。」
「粋な夜電波」第231回放送はフリースタイル。
雑誌の対談の仕事が増えている近況の報告など、思い付くままのトークの中で、小田急線の切符の自販機の速度を超えた話の部分を文字起こししてみました。
- アーティスト: Various Artists
- 出版社/メーカー: Imports
- 発売日: 2015/03/03
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え〜…「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの、そして…
まあ…あまりの素早さにですね、ワタシ素早いんですけど、小田急線の切符の販売機がトロく感じていて、「オレについて来れる自販機はないのか!」と、いつも思っている菊地成孔が(笑)…TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。
あのね、小田急線の…あ、ワタシは月に一度だけ電車に乗るんですよね。それは小田急線に乗って、片山洋二郎先生っていう整体の先生の道場に通って「愉気」という…ね、番組でもたまにやりますね、「ラジオ整体」ね。あの整体の先生のところに行くために、乗るんですけど。
小田急線の切符はね…切符の販売機は、革命的で。まず、お金を入れる口がすごく大きい…のと、タッチセンサーを最初に導入した、それと…やっぱりそういうデジタライズによってですね…すごい速さで動く…わけね。
ま、カードが一番速いですよね。あれ、ピッてやると通れるわけ…なんだ?…カードよくわかんないですけど。なるべくカード使いたくない派なんで。
現金大好きなんでね。硬貨も紙幣も大好き!…っていう。ま、あんまり好き過ぎて、硬貨を海苔に、紙幣をおかかに飯を食ってしまうんじゃないかっていうぐらいですね(笑)…硬貨とおかか…おかかじゃねえや(笑)…紙幣が大好きなんですけども。紙幣を海苔に…ってすごいですね、東MAXみたいですけど。ちょっと気持ち悪いですか?…はい。
なんですが、そういう…硬貨・紙幣派…アンチカード派にとって、小田急線の自販機っていうのは、すごい速い物だったんですよ。で、すごい気持ち良かったの。
バーンってお金入れると、「カチャ、カチャ、カチャ…」とか言わずに、ザラザラーッって入ってって、ピッと画面が出て押すとスピーンって反応して切符がスッと出てくる…というのに慣れますよね、一回ね。
で、慣れると、ワタシ…ノッてきて(笑)、すごいその…自販機を超える速度っていうんですかね。ワタシの拙いジャパンクールの…クールジャパンですか?…知識の端っこにあるんですけど、石ノ森?石森?…石ノ森章太郎先生の「サイボーグ009」ってのがあって、奥歯をカチッと噛むと加速するんですよね、ビュッと。その…(笑)…ほとんどの日本人が「オマエ、そんなこと何改めて説明してんだ?」って話だと思うんですけど、奥歯をカチンと噛むと加速すんの。加速装置が付いてるわけ、009には。
で、ワタシにも加速装置が付いてるんですけど、009みたいにクールじゃないんで、勝手に入って止まんなくなっちゃうんですね、加速装置が(笑)。
もう最近は、バッてワタシがお金入れて…もうね、ここが250円だってところを、もう指で押してるんですけど、追い付かないんですよ。ま…ボクシングでいうと、それで勝てるんだけどね。ワンパン、ワンパン、ワンスウェー、ワンスウェーより一手ずつ速く動いてるから。
なんですけど…ねえ?…小田急線の切符の販売機とボクシングやったって…ね?…そんな拳闘で勝ったってしょうがないですけどね。
気が付くとね、奴がね、ワタシより遅くなってるんですよね。
あれは機械がだんだん劣化して動作が遅くなるなんてことは絶対にないですから、テメエが速くなってるんですよね。52になってもまだ、機械に対する速度が加速してる自分にビックリですけどね。
カチャン、シュッ…って押して、まだ追い付かない…ワンアクション、ツーアクションあって、ワタシの指に250円の表示が追い付いて、お釣りが出てくるっていうね…っていう感じですね。
まあ、「オレについて来れる自販機はないのか!」と常に思っているわけですよね(笑)。…くだらねえ〜(笑)。
でも、ほんとにね…強い実感ってのは、くだらない事が多いですよね。あまりのくだらなさに、ネタ帳を今、バシバシバシバシッ…て喋りながら消しましたけどね、そこのところをね。はい。
えーと…そうですね、まあ…本出したりテレビ出たり、いろいろしてるんですけど。こういう御時世だから、検索して…。「ラジオのお前だけで沢山だよ。」って方もいっぱいいらっしゃるでしょうから。まあ、もちろん全然…こっちもそのつもりでやってますんで。「ラジオのお前さんだけで…」という方には、お楽しみいただいて…ですね。
ま、ちょっとそれ以外の、ラジオ外活動っていうんですか?…ラジオ外活動っていうか、そっちが本業なんですけどね(笑)。ラジオ活動がメインじゃないんだけど。選曲して…
よく言われんの。「あの人、構成作家の人?」とか言われたりして。昔で言う青島幸男さんとかですよね、弁の立つ構成作家みたいな感じに捉えられてる方とかも多くて(笑)…「いや、ジャズミュージシャンなんですよ!」という話なんですが。
ま、ま…そういった本業活動ですよね、雑誌に出てますテレビに出てます本出しました…体のことは、検索していただけると出てまいりますので、他の活動にも興味がある方は、ぜひそちらのほうも…と。
ラジオを聞く上で邪魔になんないですから。そっち見たり聞いたりするとラジオが薄まっちゃうとか、そんな安い事、ワタシしてないんで。ラジオはラジオで完全に独立してますんで。むしろ分厚くなってきますからね、楽しみがね。
- アーティスト: Celso Fonseca セルソフォンセカ
- 発売日: 2015/09/09
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