「『ガンダム』に『dCprG』。」

「粋な夜電波」第263回は、先週に引き続き「『機動戦士ガンダム サンダーボルト』オリジナルサウンドトラック特集」。
急遽、dCprGの新曲がOST盤に収録されるに至った経緯を語られた部分を文字起こししてみました。

菊地 はい。さて、時間も…なんですので、えっと…まあ、そうだな…最大のトピックって言っちゃうと、あんま良くないんだけど。もう既に散々話したように、ジャズ…大西(順子)さんを擁するモダンジャズメン…現代のモダンジャズメン達の演奏が半分、それからワタシが作曲も作詞もアレンジも全部やった…そして非常に英語が流暢な…とても上手なシンガー達による50'sポップス…と、これだけでもう本当は番組では…本当は10…全部の曲、紹介しようと思ったんですけど、間に合いませんでしたが。それでも半分以上いったかな?…16曲入ってますから。
小形P はい。
菊地 これ、もう…ちょっとしたアルバムですよね。
小形P そうですね。アルバムですよね。
菊地 ジャズのミニアルバムとポップスのミニアルバムの、質の良いのを2枚買ったかたちになるんで。
小形P はい。
菊地 で、そこにですね…さらに盛って行くっていうね。
小形P うん。
菊地 これは何が盛られるか?…dCprGの新曲が入っているという…(笑)。
小形P そうですね。
松尾監督 (笑)。我々、ライブに行ったばっかりに…ねえ(笑)。
菊地 やり過ぎじゃねえの?っていう。留めとけば良かったんじゃねえの?って話なんですけど、これ入ってるんですよ。dCprGはワタシのバンドなんですが、これもね…ほんとに…さっきも言ったんですけど、運ですよね。
小形P そうですね。先ほどのインタビューでも出てたんですけど。
菊地 編成が大きくて、11人編成で、尚且つ腕利きのメンバーが多いんで、全員が一同に会する事がめったに無く、下手すると演らない年はライブを演らない…っていうバンドなんですよ。
松尾監督 うん。
菊地 で、この…「サンダーボルト」のサントラ制作中にライブがあったんですよね。
小形P そうですね。
松尾監督 そうです、そうです。
菊地 こんなの珍しいからな、レコーディング中にdCprGのライブがあるなんて…と思いながらも、ままま…スタッフの皆さんを招待させていただいて。ほんで、「ま、お口に合うかどうか分かりませんが、普段はこんな事をやっておりますです。」といったような感じで、ライブに来ていただきまして。ま、新宿だったんで。
小形P はい、行きましたよね、松尾さん。
松尾監督 行きました。
小形P 衝撃的でしたよね。
松尾監督 衝撃でしたね。音楽以外も。
菊地 音楽以外も?(笑)。
小形P 男2人で行ったんですけど。あと…音楽出版、ここにいる山田…女性もいましたけど、基本僕と監督で…ね。
松尾監督 周りがカップルばっかりで。
小形P ばっかりで(笑)。
菊地 ああ、うん。
小形P いい大人のサラリーマン達が、ちょっと女性連れで来ている所…
菊地 そう…ですね。
小形P で、僕ら…男2人が呆然とそこで立ち尽くすという。
菊地 はいはい(笑)。
小形P こんな大人になりたかったのに、なんで僕ら…今日ここで仕事で来ちゃったんだろう…っていう。
菊地 あ、そういう呆然さね(笑)。
小形P そういう呆然さです。
松尾監督 悔しいから、この曲…俺が使ってやんないと!…って思って。
小形P それがきっかけです。
菊地 ああ、なるほど。ま、相当激しいポリリズムと大音量で演ってるんですけど、気にせず腰に手を回してるオッサンがいるという噂はワタシも聞いてます。
松尾監督 我々それに…
小形P 我々それに関わってます。
菊地 ああ、そうですか(笑)。わかりました。
松尾監督 (笑)。
菊地 まあ、そんな事もあり…で、まあ…「昨日来たの?…監督とプロデューサー。」っつったら、「ああ、いらっしゃってました。」って。「あ、ありがたい話だねえ。」って言っていたところ、業界用語で言うところの「追注」…追加注文がやってきまして。
松尾監督 (笑)。
菊地 「追注、それは苦しい。」って言うぐらいでですね(笑)。「えっ、今からまだやるの?」って話になって。「アルバム…終わったんじゃねえの?」って言ったんですけど、「いや、ブルーレイ用に。」って話になって。で、話が二転三転して、結局もうOSTに入れちゃえって事になって、ボーナストラックとして入ってますけども。
小形P そうですね。今回のエンディングテーマとして使わせて…
菊地 その…映画版ね。
小形P はい、映画版のほう。
松尾監督 うん。
菊地 …の、エンディングテーマは、なんと…配信版の方では、全く何の関係も無かった…dCprGの新曲というかたちですね。
松尾監督 うん。
菊地 我々、さっきも言ったように、メンツが忙しいんで一気に集まる事が出来ないんで。とはいえ追注を受けてしまったので、「やりましょう。」ということでですね(笑)。もう止まる事を知らず、いろんな要素が増えていくんだ、という事でですね。
松尾監督 (笑)。
菊地 まずPCで全部作って、ほいで…来れる3人だけが生で差し替えて、翌日3人が生で差し替えて、翌日5人が差し替えて…みたいな感じで、プラモデル組み立てるみたいにして、最終的に全員で演奏している体になりましたが。dCprGは、最新アルバムが出て…まだ1年経ってないという状況なんですが、急遽「ガンダム」用に1曲書き下ろし、演奏するということになりました。
小形P はい。
菊地 ロナルド・レーガン」という曲がありまして、その曲がお気に召したということから、その曲の「ガンダム」バージョンということで、「RONALD REAGAN OTHER SIDE」という曲が入ってます。これはdCprG…ワタシの作曲でdCprGが演奏しております。こちらもOSTに入っておりますし、プルーレイにも当然入っておりますし、劇場で爆音で聞くのも…ね。
小形P そうですね、はい。
菊地 クラブイベントやりたかったですけどね。DJとして。
小形P そうですね。まあ、これから…バンダイ・ビジュアルさんがやるんじゃないですかね。そういった事を。
菊地 なるほど。そん時には、もう耳をつんざく爆音でプレイしてやろうかと思ってますけど(笑)。
小形P ちなみにこのエピローグ…エンディングテーマが流れている時に、新作のエピローグが付きますんで。
菊地 やったですねえ。
小形P それは劇場に来ていただいた人のお楽しみ…みたいな感じの映像になってますので、ぜひ。
(中略)
菊地 はい。というわけで、来週の告知も終わりまして、2週にわたりました「機動戦士ガンダム サンダーボルト」のサウンドトラック特集、いよいよ峠を飾りますのは、ボーナストラックであります、そして劇場版のエンディングテーマであります、「RONALD REAGAN OTHER SIDE」dCprG…この曲を聞いてお別れしたいと思います。ゲストとして2週にわたって来ていただきました、松尾衡監督そして小形尚弘プロデューサーの御両名に御礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
松尾監督・小形P ありがとうございました。
菊地 はい。では、ま…この顔ぶれは、これからイベントでってことで…っていうことですね(笑)。
松尾監督 はい、イベントで。
小形P ぜひ「菊地シュラン」にも呼んでいただいて…
松尾監督 全然だいじょぶなんで。
菊地 (笑)…毎週来るわけ?
小形P 毎週…「来ちゃいました。」みたいな感じで。
菊地 3人番組になって。
小形P 3人番組で。
菊地 おっさん番組になってね…いいですね。
小形P はい。女子アナも何人か入れてね。
松尾監督 ええ。
菊地 もう…軽くいやらしくなりましたねえ。軽くセクハラが始まりそうですけど。
小形P (笑)。
菊地 まあまあ…ぜひぜひ。よく…番組で「いつでも遊びに来てくださいよ。」っつって、なんですけど。
小形P そうですね。だいたいそうですね(笑)。
菊地 だいたい嘘なんですけどね。いつでも気が向いた時に…ただ、入口でね、「パス出せ。」って言われると思いますけど。
松尾監督小形P (笑)。