「サンライズのペッパー君。」

「粋な夜電波」第311回放送は、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」第2シーズン特集。
松尾衡監督と小形尚弘プロデューサーをゲストに迎えて、菊地先生が手がけたサウンドトラック盤から、いち早く数曲を紹介。
制作秘話など、いろいろ聞くことができました。お三方のトークの一部を文字起こししてみました。


オリジナル・サウンドトラック「機動戦士ガンダム サンダーボルト」/菊地成孔

オリジナル・サウンドトラック「機動戦士ガンダム サンダーボルト」/菊地成孔

菊地 はい、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの…まあ、こうしてですねえ…夢思わなかったですけど、「ガンダム」…ま、世界的なコンテンツ…「国民的」ってさっき言っちゃいましたけど、「地球的コンテンツ」と言っていいと思いますけど。
松尾監督小形P (笑)。
菊地 機動戦士ガンダム」の音楽を担当させていただくとか、夢思わず。しかし、アニメ経験はテレビに関しては「ど根性ガエル」で終わっているので。
松尾監督 (笑)。
菊地 ロボットに関しては甚だ心もとなく。こないだ新宿のソフトバンクで、なんかいろんな事を…解約したり契約したりしにソフトバンクに行ったら…
小形P はい。
菊地 Pepper(ペッパー)君とかいうロボットがいて。
小形P はいはいはい。
菊地 接客してるんですけど。そのペッパー君と話しに来るため…だけの女性がいて、ペッパー君と話して…
松尾監督 (笑)。
菊地 多分、指紋認証があんでしょうね。こう…認証して、ちゃんと名前も呼ばれて、ペッパー君と話し、ペッパー君の手を握ったり…ちゃんと手を握ったりしてくれるんですけど。
松尾監督 うん。
菊地 労わってくれたりして。
小形P はい。
菊地 一緒に写真撮ったりすると、ペッパー君がツンデレたりとかですね。
松尾監督 (笑)。
菊地 非常に楽しそうにしている人を見て、心が動かされてしまい…
小形P (笑)。
菊地 ナンパしようかな(笑)。
松尾監督 (笑)。
菊地 でもナンパして、ペッパー君に殴られたらどうしよう…といった程度の、ロボット認識…菊地成孔が…
松尾監督小形P (笑)。
菊地 TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。
小形P いちおう、うちの会社にもペッパー君います。
菊地 いますね。
小形P ずっとうなだれてますけど。うちのペッパー君は。
菊地 それはペッパー君が欝になったとか…
小形P そういうことじゃないんですけど。
松尾監督 でも、あれ…いろんな人に声掛けるんですよ。
菊地 ですよね。
松尾監督 で、会議室にいるんで、いろんな人が仕事の会議が始まると、無視するじゃないですか。
菊地 はいはいはい。
松尾監督 そうすると…あいつ、なんか日記を書いてるんですけど。
菊地 ええ〜っ!?
松尾監督 ちょっとね、ダークな日記を書いてたりする時あるんですよ(笑)。
菊地 (笑)。
小形P それは会議の内容がダークだって事ですか?
松尾監督 いや、そうじゃなくて、「今日も誰も返事してくれない。」みたいな。
小形P あ、そんなことが。
菊地 すごいな。そこまでするのペッパー君って。
松尾監督 そう。それで夜中になると充電してるんですけど、ステーションの所で。
菊地 はい、はい。
松尾監督 首がガクッと折れた状態で、うなだれた状態に見えるんですよ。いつも。
菊地 (笑)。
松尾監督 そしたらサンライズのペッパー君は元気がない。」って書かれて(笑)。
菊地 (笑)。
小形P 元気がないですねえ。
菊地 サンライズ」なのに(笑)。
松尾監督 そう。
小形P ロボット会社のはずなのに、元気がないんです。
松尾監督 元気がない。
菊地 なるほど(笑)。ソフトバンクのペッパー君は凄かったですよね。
松尾監督 それはやっぱりその女の子のおかげですね。
小形P ああ〜。うーん。
菊地 あのね、別に他意は何もないですけど、綺麗なかたでしたよ。
小形P あ、普通に?
松尾監督 ああ〜。
菊地 全然。オシャレな綺麗なかたが…
小形P おばちゃんとかじゃなくて、若い綺麗な…
菊地 若い。30代じゃないかな。
松尾監督 ああ〜。
小形P へえ〜。
菊地 軽〜く何かに疲れた…OLって感じでした。
松尾監督小形P (笑)。
菊地 そこを見事にペッパー君が突いていくんでね。相当デキんなコイツ…っていう。歌舞伎町で働けんじゃないの?ってぐらいのペッパー君でしたけどね。
松尾監督 (笑)。
菊地 さすがですけども。まあ、そんな…菊地成孔が(笑)…お送りしておりますが。今週は「機動戦士ガンダム サンダーボルト」第2シーズン、オリジナルサウンドトラック特集ということで、松尾衡監督、小形尚弘プロデューサー、お二人をお迎えしております。後半もよろしくお願いします。
松尾監督小形P お願いします。


(中略)


菊地 えーっとですね、今回から歌が…さっきの「串本節」は、ちょっとあまりにも曲球…というか。
小形P はい。
菊地 60年代…いわゆる1960年代〜70年代までの「昭和歌謡」と呼ばれているもの…
小形P うん、うん。
菊地 ま、80年代からガラッと変わっちゃうじゃないですか。
松尾監督 うんうん。
菊地 打ち込みが入ってきて。
小形P はい。
菊地 50年代、60年代、70年代までは、昭和歌謡…だいたい同じなんで。そこら辺の昭和歌謡でまとめてみました…っていう感じでいってんですよね。他のは昭和歌謡風ということなんですけど。この番組でも全部流しちゃったのもあるから、ちょっとダイジェストで聞いてみますね。「骨砕かれても」っていうね。
小形P はい。


(中略)


菊地 とまあ、そんなわけで…作品的にはこれは…まだ絵が出来てない(笑)まま…話すのもなんですけど、どうなっていく感じなんですか。
松尾監督 あ、ストーリーとしてですか?
菊地 そうですね。
松尾監督 ストーリーとしては、前にあった連邦軍ジオン軍ってのの戦争は終わったんだけど、まだその生き残ってるジオン軍たちが、まだまだ戦いをやめないでやってる…と。そこに南洋同盟っていうお坊さん達の集まりが…
菊地 お坊さんですね。
松尾監督 そう。それが出て来て、三つ巴の戦いが始まるぞ!…っていうとこまで
菊地 ああ、なるほど。「…とこまで」ですね。
松尾監督 そうそうそう。
菊地 お坊さんの曲も作りましたからね。
松尾監督 作りましたね。
菊地 お坊さん…ヤバいですよ、お坊さんの曲がね…ちょこっと聞きますけど。
松尾監督 (笑)。