「金をドブに捨てたい男。」

「粋な夜電波」第367回はアフリカ音楽特集。
他ではなかなか聞けないアフリカ音楽を紹介しながら、メールもたくさん読まれた、リラックスした回になりました。
番組後半、「Amazonプライムで観ようと初めて音声入力した、そのワードは?」という話題になったところを文字起こししてみました。

BLACK TIMES [帯・日本語解説付国内仕様盤]

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はいどうも、「菊地成孔の粋な夜電波」。ジャズミュージシャンの菊地成孔が…
そう〜ですね。まあ、自分のことを一言で言い表すと、「あなたのキャッチフレーズは?」「あなたどういう人ですか?」と言われた時に、ま…「金をドブに捨てたい男」(笑)。
これは今思い付いたんですけどね。自分の人生って、どんな感じだったかな?と思った時にね、やっぱ「金をドブに捨てたい男」なんだっていうことを思い付きますね。
どっちかっつーと、金遣いは荒いけれども、金遣いは上手いほうなんで。なかなかドブに捨てられないんですよね。
あのね、博打さえやってればね。またやろうかな、麻雀。
なんかねえ…ツレが変な物買ってきちゃって。あの…Amazonプライム?…なんかよくわかんないですけど、変なスティックみたいなの買ってきて。押すと何でも観られるやつ(笑)。
説明として、こんな雑な説明があっていいのか?っていう感じですけど(笑)。押すと何でも観れる棒を買ってきたんです、黒い棒を。
それに向かってね、こう…何か言うんですよ。あれは何て言うんですか?…Siriとかのメカニズムを使ってるんですかね。こう…パチッと押して、例えば「ウッディ・アレン。」って言うと(笑)、ウッディ・アレンの映画がざーっと出てくる…といった棒を買ってきたんですね。
で、あの棒で何を観たか?…ワタシがまず何と発音しようか。輝かしき自分の人生の中の最初の音声入力を…何にしようか?って考えた結果ですね、ワタシが何と発音したかわかりますか?
え〜…ラジオですから、すぐ答え言いますけどね。パッ!…麻雀放浪記。」ってね(笑)。
和田誠さんの(笑)…「麻雀放浪記」が観たくて。そしたら出てきましたよ、すぐ。ボワ〜ンっつって、ね。
坊や哲、女衒の達、出目徳、ドサ健…この4人のね、決闘と言っていい徹マンがね。最後は出目徳が死ぬんですけどね。「死んだ奴は裸になるんだ。」っつって。あれが観たくて「麻雀放浪記。」っつって。
まあ、ほんとに便利ですけど怖ろしい世の中になりましたけどね。「あの黒い棒にはあんまり触るまじ。」という感じで生活してるわけですけども。
ま、「麻雀放浪記」は良かったですけどね(笑)。やろうかな、久しぶりに麻雀。そしたら、ま…金ドブに捨てられますよね。ほんとに。
麻雀…博打ほど「金をドブに捨てた感」ないですね。だからまあ…要するに博打を失っているわけです、今ワタシは。
場外馬券売り場は新宿にもありますしね。ボートレースだって、何だってやりゃあいいんですけど。今、ちょっとやってる時間が無いんですよね。なんで…時間さえありゃやるんですけどね。やりてえなあ、博打。てか、麻雀打ちたいですね、とにかく。
それこそ先週、リリー・フランキーさんと是枝監督が羨ましい…それはどうしてかっていうと、ケイト・ブランシェットに褒められたっていうのと、カンヌで『Le Famille de MANBIKI』っていうのはヤバかったな…って思って(笑)。「万引き家族」っていうのを、「万引き」は訳せなかったんだ…っていうところに羨ましさがあったんですよね。あんな感じで言ってほしいなって。
ま、ワタシなんかは褒められたところで、ゴールデン街のママに「アラーキー役、よかったよ。」と言われただけ…というね、話は先週させていただきましたけど、カットされているかもしれません。
ですが…そんなワタシですけど、何を言おうとしてたんだろう。だから「金をドブに捨てたい男」…そんな菊地成孔TBSラジオをキーステーションに…まあ、いいや(笑)。

Earthee

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