【DVD】「sur/FACE:14 Comtemporary Japanese Architects」

sur / FACE 14人の現代建築家たち [DVD]

sur / FACE 14人の現代建築家たち [DVD]

おそらく日本で最も有名な建築家の1人である安藤忠雄氏。以前テレビのニュースで911後の、例のグラウンド・ゼロに何かモニュメントを建てるという時に安藤氏のプランが候補に挙がっているとゆーことを知った。残念ながら氏のアイディアは採用されなかったが、そこに高層建築をもう一度建てるのではなく、あえて何も建てない。だだっぴろい所にほぼ地平線と平行になだらかな低い丘をコンクリートで造り、地球の弧と同じカーブを描くのだという、その発想にいたく感心した。凝ったデザインで、自己顕示欲の固まりのような建造物を残そうとするのではなく、不在を感じさせることによってメッセージを打ち出す事の出来る希有な人だという印象を持った。建築についてはほとんど何も知らないし、今までもあまり興味を持ったこともないのだが、安藤忠雄がどういう人なのか知りたいと思ってこのDVDを借りてきた。
てっきりインタビュー集かなにかで、建築に対する考えとかを語ってくれるものなのかと思っていたが、このDVDは外国人からの目線で日本の有名建築とそのディレクターを紹介するドキュメンタリーのかたちをとったものだった。安藤氏の出演場面はほんの数分間。淡路島の阪神大震災の被災地後に造った「夢舞台」という公園の前で、それを建造するにいたった経緯を少し語っただけだった。しかし、それでも「建築は人の命を守るものなので、大事なのはまず安全性である」とか、「自分たちの想像力をかきたてる場を造ろう」などと、含蓄のある言葉を発せられていた。
氏の考えを知ることをきっかけにして、もう少し建築について学んでみようかなと思ったわけですよ。