「あの夏、いちばん静かな海」再鑑賞。

あの夏、いちばん静かな海。 [DVD]

あの夏、いちばん静かな海。 [DVD]

ずいぶん昔に観た覚えがあるが、波乗りを始めた今観るとまた思うところがあるのではないかと思ってDVDをレンタルしてきた。
静かな映画だが、なんとなく吸い込まれるようにじっと見てしまう。
やはり感情移入できる度合いが上がっているようで、ボードを抱えた主人公とその後ろをついてくる彼女、黙って海へ向かうシーンを見ているだけでも、ぐっとくるものがある。
90年前後当時の風潮が反映されているせいで、サーファーが妙に派手でチャラいのが苦笑ものだが、サーフィンしている時の映像は古さも新しさもあまり関係なく見ていられるんだな。
キャッチ ア ウェーブ [DVD]

キャッチ ア ウェーブ [DVD]

ついでにわりと最近のサーフィン映画(?)「キャッチ ア ウェーブ」もざっと観た。
原作本を読んだ時に、いくら10代の青春ものだからとはいえ、拙すぎてちょっと読むにはきびしいと感じたが、映画もまあそんな感じで、甘酸っぱい青春ムービーとして、需要はあるんでしょうなといったところ。
それでもそんなに冷めた目線で観てしまうのは自分がもはや思春期ではないからであって、(実際「ライフ オン ザ ロングボード」にはすっかり感情移入してしまったし…)映画としての出来不出来ではないからなのかもしれない、とも思った。
何度も失敗しながら初めてボードの上に立てて喜ぶシーンなどは、よく表現されていると思うし、「初心忘るべからず」という自分に対する戒めが必要か。

DVDを観ながら感じたことだが、あらためて自分が今、波乗りにはまっているのは、「失いつつある何か」を埋めようとしているのだ、と。ちょっと大げさな言い方だけど。ほんと。