ブラジル行って、どうなった?自分。

まあ、年を取ったせいとはあまり思いたくないのだが、最近昔のことを振り返ることも多くなった。
でも、ただ懐かしむというよりも、「あの時の経験は今の自分にどう影響しているか?」という検証の意味合いでの回顧だと思っている。
サーフィン教室に行くようになって、やっぱり自己紹介的なことをする機会もあるわけで、どうしても「昔1年弱ブラジルで過ごしていたことがあるんですよ〜」という話題が、初対面の人にも興味を持たれやすいし、体験談としてある程度の情報価値はあると思っているので話しやすいという事実を再確認した。
確かに実体験ではあるのだが、もはや15年以上も過去のこととなってしまった今、どれほどの実感を伴って話せているかというと、我ながらちょっと疑問に思うこともある。
ブラジルに行ったことによって、果たしてオレは変わったのか?と自問自答すれば、間違いなくイエスである。
ブラジル以前・以後という分け方をすれば、その前後で自分の価値観は大きく変化しているはずだ。
しかし、今現在の自分が、そのブラジル経験を踏まえて、そこ有りきで依って立っているかというと……どうなんだろう?
その経験を仕事に生かしているわけでもないし、当時のライフスタイルを引きずっているわけでもない。
むしろブラジルに行っていたことなんか忘れて、帰国以後にした経験のみで構成されている現状に甘んじているような気がしてならない。
ま、そこまでシビアに考えなくても、単純に趣味的な分野でも、ブラジル的な要素というのは重要でなくなっている。
そう思ったら、なんか急にブラジルに目が向きだした。
地球の真裏のあの国は、音楽など様々なカルチャーにおいて、まぎれもなく「発信する側」にある。
今またその波を受けて、過去の経験の再確認も含めて、自分の中に取り込みたいと思うようになっている。
夢はサーフトリップで再びブラジルの地を踏むことだ。
それまでにまた、あの国の文化を再吸収しておきたい。
この思いって……実は「サウダージ」そのものなんじゃないか、とも思った。