
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/12/20
- メディア: 文庫
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アイディア一発ものかとも思ったが、奇をてらったところはなく、簡素な文体で誠実に書かれていて好感を持った。
日常と非日常の境目でなんとかリアリティを獲得しようとする主人公の心理は、現実に生きる我々とも重なり、感情移入もしやすい。
現代の寓話としてよくできていると思った。
ただ、よくまとまり過ぎていて、読み手の感情をあまり揺さぶるところがなかったようにも思う。
村上春樹の影響が強いのかな?
傍観者の視点を持つのは書き手だけでいいような気がした。
生意気だけど、批評。