今更片岡義男。


サーフィンに関する小説を探しているんだが。
そういえば80年代に流行った片岡義男の小説といえば、南の島、海とバイクとお洒落なレストラン…という軟派なイメージのオンパレードではなかったか。
と思い出して、片岡義男の文庫本をブックオフをこまめにチェックして、サーフィンに関連するものはないか探していたとこだったのだ。
ちょっと前なら角川の赤い背表紙のヤツが大量に安く出回っていたイメージなんだが、探してみると意外にその数がない。古過ぎるのかな。
見つかったとしても恋愛小説の類いばかりで、意外にサーフィンを扱った作品って少ないのかも。
そう思っていたところ、たまたま新潮文庫の「8フィートの週末」と「時差のないふたつの島」という二作品を各105円で手に入れた。
カラー写真もふんだんに収録され、波乗りしている様子の写真もあるから、これなら間違いないだろう。
しかし新潮文庫はノーマークだった。角川の印象が強かったからねえ。
まだ読んでいないけど、片岡氏の文章はいい意味で軽く読みやすいので、空いた時間にさっと出して少しだけという読み方が出来そうでいい。
そもそも80年代ティーンの頃、片岡義男の小説や、わたせせいぞうのイラストの世界には素直に憧れを抱いていたのに、いつのまにか「あーいう軽佻浮薄なライフスタイルはいかん!」という変な自意識のセーブによって、遠ざけていたようなところがあったのだった。
今別にそんな裕福な暮らしは出来ているわけではないが、いちおう片田舎から上京して、週末にサーフィンを楽しむという生活ができているんだから、ちょっとは憧れのライフスタイルに近づいてはいるのかなあ。

ハートカクテル bitter

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