ベスト盤の必要がないバンド。

ここ最近のマイブームは、「極私的ベストアルバム」をiTunesのプレイリストで作成して聴き直すこと。
「MP3Gain」の使い方がようやく解ってきて、シャッフルで聴いてもあまり音量の差が気にならない程度にレベルを調節できるようになってきたということもあって、好きなバンドの曲を新旧織り交ぜて並べ直して聴いている。
自分でリストを作る際のこだわりは、1枚のCDに収まる分数で、なるべく全アルバムから曲をピックアップし、同じアルバムの曲が連続しないようにシャッフルし、既発のベストアルバムがあるならそれとあまりカブらないようにすること。
特に1曲目は、「他のアルバム1曲目」と極力一緒にしたくないというのがこだわり。
例えば、Blurのベスト盤の1曲目が「Beetlebum」で、2曲目が「Song2」だと、それじゃ「Blur(無題の5th AL.)」と同じじゃないか!と思ってしまって、わざわざ買う意味を持たなくなる。

ザ・ベスト・オブ(限定盤)

ザ・ベスト・オブ(限定盤)

それでも最初の曲と最後の曲というのは重要で、特に名盤といわれるアルバムなんかは、例外なく最初と最後がいいので、名盤を作ってしまったバンドほど、シャッフルして全キャリアのベストを作ろうとすると難しくなるのだ。
それを強く感じたのが、「極私的WEEZERベスト」リストを作成している時で、「あー、もうどう考えても1曲目は『My Name Is Jonas』だし、最後は『Only In Dreams』だよな〜」と…そもそもブルー・アルバム(1st)が完璧すぎるからなあ」と思ってしまったのだった。(ま、それはそれとして他のアルバムにも好きな曲はたくさんあるから、シャッフルして聴く用リストは作ったんだけれども)
ウィーザー

ウィーザー

そんなことを考えていると、あまりにも完璧なアルバムを作ってしまうのは、そのバンドのキャリアを通して考えた時に、あまり良い事ではないのかもしれないと思った。
例えばNirvana。未発表曲を収録して、極めて商業的な理由からベストアルバムなるものも作られたが、これこそベスト盤不要のバンドではないか。どう考えても「Never Mind」が完璧なんだもの。(他のアルバムがダメというわけではない)
ネヴァーマインド

ネヴァーマインド

あと、Stone Rosesだって、やっぱ「アドアーズ」で始まって「レザレクション」で終わるのがベストであって、それってつまり1stじゃん…ってことになる。
ザ・ストーン・ローゼズ

ザ・ストーン・ローゼズ

NirvanaやRoses、ましてやThe La'sのように作品数が少ないバンドならそれも致し方ないのだが、OasisWeezerのように作品数を重ねているにもかかわらず、「1stが完璧過ぎ」というのも、ちょっと不幸な気もするなあ。
ラーズ+8

ラーズ+8

そういう意味じゃ、日本国内のバンドはまだいいかもね。わりと作品を重ねるごとにどんどん良くなっていくバンドが多い気がする……いや、それって単にオレが「そういうどんどん成長していくバンド」が好きなだけじゃん!…。