電子出版スタートガイド

電子書籍に関する本をいろいろ読み漁っているところだが、さすがに「これからの出版業界はどうなる?」「書店ビジネスはこう変わる!」といった概論の類いはもういい、って感じ。そもそもこの機会がビジネス的にチャンスだから始めてみようという意識はあまりない。
まずは自炊本の延長で、自分で用意したものをキンドルiPadで読んでみたい、というのが先に立っている。
だからこの本のような、実際に自分で電子書籍を作ってみるためのやり方が解説された本が出るのを心待ちにしていたのだった。
96ページの薄い本だが、内容はよくまとまっていて、ひととおりのワークフローは掴めるようになっている。
ただ、長らくDTPオペレーターをしているので、ページレイアウトソフト等が使えれば、そのままEPUBなどに書き出せるものと思っていたが、電子書籍のフォーマットはタグ付きテキスト形式のものが多く、むしろHTMLやCSSといったWEBの知識が必要なことがわかってきた。今までのスキルが生きてくるのは、日本語組版のフォーマットが確立されてからになりそうで、あまり有利とも言えないというのは残念なところだ。そうこうしているうちに、テキストから電子書籍データを生成してくれるサービスを展開するサイトを利用して、特別な知識がなくてもセルフパブリッシングを始める人がどんどん増えていくだろう。
自分でAdobe CS5を買うのと、モリサワMC Bookのようなサービスを利用するのとでは、コスト的にはどちらがメリットがあるのか、なども考えていく必要がある。
とりあえずは、自分で作った本を並べて売ってみる、「お店屋さんごっこ」としての「出版社ごっこ」がやってみたいだけだから、楽しみながら覚えていきたい。