「君は人のために死ねるか」

今週の「菊地成孔の粋な夜電波」第31回放送は、特に内容盛りだくさんで、事前に用意された音源を基に、ある程度語る内容が固まっていたためか、文字に起こしたい箇所が非常に多い回でした。
その中でも、アルバイトのくだり…貴重な菊地さんの若かりし頃の体験談(と妄想)が爆笑モノだったので、そこの流れを文字起こししてみました。この流れで聴く、杉良太郎の歌のインパクトもものすごくて、菊地成孔という人の底知れぬ奥深さに畏れ入ったわけですけども。

(「菊地さんは今ならどんなアルバイトをしてみたいですか?」というメールに答えて)
はい、えーとですね。ワタシは今、というか常に…生涯であの〜アルバイトというのをですね、2回しかしたことがないんですよね。
1回がコンビニエンスストアで、の深夜番…夜勤で。で、2回目が、いまやほぼ…週に…結構ですね、年間でちゃんと均したら週に2回以上は確実に行ってる、新宿南口ルミネっていうのがあるんですけど(笑)、そこで床掃除してたんですよね。
ええと、どちらもですね、十日ぐらいしかもたなかったんで…、ルミネに至ってはベッド売り場で寝てたら(笑)…あの〜ベッド売り場のベッドで寝てたら、床を掃除するモップで顔をこすられて起きたりなんかして、クビになりましたんで。え〜、それ以降バイトはやってないんですけどね。
え〜、バイトは十日とはいえとても楽しかったんで…、あの〜、詰め所にいるオバ様たちに可愛がられてですね、なんかお茶ドボドボ…ワタシの湯呑みだけ多めに注いでもらったりしてね、ああこりゃモテてんなっていう(笑)。あの〜、実感もあったりして非常に楽しかったんで、またやりたいんですけど。
まあ…今と言わずいつと言わずですね、とにかくこの季節…、というか最近は年間を通じてになりましたけど、コンビニに行くと、入るとすぐ肉まんが蒸されてますよね。あの「肉まん蒸し」をやりたいです。
あの…(笑)、ワタシあの肉まんと言わずあんまんと言わず、ピザまんと言わずホイコーローまんと言わず、これ止めどないですけども…、要するにこう、スティーマーでこう物を蒸すっていうことがとても好きで、で、かといって中華料理の専門店にあるようなこう立派な蒸し器であるとか、あと最近は健康にいいからなんつって、ロッコタジン鍋なんかがこう…、スティーム料理を称揚するということで、家庭にも入り込んでますけども、やっぱりね昔からあるヤマザキの肉まんのこういう…なんつったらいいんですかね(笑)、放送では言えないような、こう…労働者が陳列されて売り買いされていく(笑)、ああいう何つったらいいんですか、みたいな感じのあの入れ物が大好きで、あの中にですね、まあ人が来ない時間とか…、コンビニって人が来ない時間帯もありますから、人が来ない時間帯にいろんな商品を片っ端から蒸してしまいたい…ですね。これクビになると思いますけども(笑)。
あの衝動は止み難し、ティーマーでいろんな物を蒸したいですね。一番あの、スティーマーで蒸したいのは、可愛い女の子ですけども(笑)。
それには巨大なスティーマーが必要で、え〜、この話ラジオやるたんびにやってますんで、「またアイツあの話してやがる」と思われる方もいらっしゃるでしょうけども、まあ、こう…ビルディング…ちょっとしたビルくらいの大きさのあのヤマザキの肉まん蒸しがあって、その中に水着着た女の子がいっぱい入って蒸されてるっていう…ことがもし実現するならば、まあ貯金のうちから半分くらい投資してもいいかなと、思ってます。で、まあそこでバイトをするっていう(笑)…ことですよね。半分投資したらもうバイトじゃなくてスポンサーというか株主なんですけども、でもそこでバイトをするというところに男のロマンっていうんですかね…、まあこの歳になってくるとやっぱり見果てぬ夢というのをね…(笑)、追い求めたがるものですけど(笑)…口からでまかせなんでね、アレですけども。
え〜、男のロマンということでですね、最初の一皿目「秋のリミックス」ですけども、この番組でリミックスをする時は必ず番組オリジナルを丁寧にスタジオでスピニングして作るんですが、今日はですね、え〜、流れを変えてですね、すでにワタシ、リミクサーとしていくつか仕事してるので、すでに発表されているリミックス作品というのをご紹介したいと思います。
え〜、ひとつはですね、結構古くてですね…、今の男のロマン繋がりで話がこうなってるんだってところを…、こう…離さずにね、ついて来ていただきたいんですが。杉良太郎さんの(笑)…いきなり杉良かよって話なんですけど、杉良太郎さんのですね、「君は人のために死ねるか」という曲をリミックスしたことがあります。え〜これはですね、「マツケンサンバ」と「マツケンリミックス」っていうのが爆発的に売れた年があったんで、多分2004年…だと思うんですけど…ごめんなさい2003年かもしれません。…に、柳の下の何とやらで、二匹目の何とやらで、次は杉良太郎をやればイケるっていう…違うメーカーが踏んでですね、それで「杉良太郎さんのリミックスをするので、よろしくお願いします」って言われて、そいで「もう今イケますよ、マツケン、スギリョウですよ」って言われてやったんですけど(笑)、まあほとんどの人がご存知の通り、杉良リミックスの方はまったく当たりませんで…。笛吹けど誰も踊らず…、空振ったわけなんですけど。
え〜原曲もちょっと聴いてみましょうか。この曲をこうしたんだってことですけど。あの(笑)元々の曲が強烈ですからね、引き込まれて全部聴きそうになりますけども、ひと通りいったらリミックスの方に入ります。元曲がこれです。


君は人のために死ねるか

君は人のために死ねるか

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