「宇宙人ポール」で初笑い。


昨年から公開を楽しみにしていた「宇宙人ポール」を、シネ・リーブル池袋に観に行って来た。
今日から仕事始めの人が多い中、たまたま水曜だったので自分は今日まで休み。わざわざ池袋まで出かけたのは、シネ・リーブル池袋テアトルグループで水曜がサービスデーだったから。今年まず最初に観たかった映画が1000円で観れるというラッキーさ…、新年幸先良いなあ。
さらに池袋では、たまに行っていたサウナがあって、年末には1年の垢落としにそこで韓国式アカスリをやってもらうのが、自分の中で好例行事になっていたのだが、昨年末には行っていないので、冬休み最終日にリセットも兼ねてそこに行くのも楽しみにしていた。
サービスデーで混雑は最初から予想されていたので、午前中には池袋に着いて、夕方の回のチケットを先に買っておいてから、その開始時刻までサウナでゆっくりするという流れ。おっさん的休日の過ごし方として完璧ではないか。
昨年日本の公開予定が立っていない時から町山智浩氏が薦めていた「宇宙人ポール」だから、その面白さは疑いようがない。(「キック・アス」同様に町山氏が字幕の監修も務めている)
映画秘宝でも特集が組まれていたし、さらに今週末のシネマハスラー賽の目映画にも決まっている。観に行かない理由を探す方が難しい。
スピルバーグ映画のオマージュにもなっているということで、J.J.エイブラムスの「スーパー8」ともよく比較される作品だが、スピルバーグ映画にはあまり詳しくない自分でも「スーパー8」は昨年観て、結構楽しめたし、どの辺がオマージュになっているのかも大体分かっていた。ほんとはもっとスピルバーグ作品を事前に観ておいて予習しておくと、より楽しめたのかもしれないが。
まあ、自分にとってはスピルバーグ云々よりも、「サイモン・ペグ&ニック・フロストのコンビの最新作」というところで、この作品に対する期待値は高まっていた。監督こそエドガー・ライトではないが、自分の中では「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ」に続く、サイモン&ニックの3作目という位置づけ。
しかも宇宙人ポールの声は才人セス・ローゲン! 「スーパーバッド 童貞ウォーズ」の脚本を手がけたのはセス・ローゲンだが、その「スーパーバッド」を監督したグレッグ・モットーラが、今作「宇宙人ポール」の監督でもある。ちなみに「スーパーバッド」でセスとコンビを組んで登場したビル・ヘイダーも強く印象に残っていた役者さんだが、彼も再び警官役で登場。とにかくオタク系映画の人脈がすべて集結したような面々で作られているのが「宇宙人ポール」なのだ。
内容はもちろん笑えるおバカコメディなのだが、映画としての完成度は高い。アメリカ人ならもっと感覚的に理解できて大爆笑なんだろうな…というギャグが多い(字幕は苦労しただろうな〜)のだが、ストーリー自体は説明的なセリフやシーンを入れなくても、流れですんなり理解できる。
大げさ過ぎず間で笑わせるシーンの抑制も効いているし、イギリス人的なところとアメリカ人的なところのギャップで笑わせるところもクール!
そうかと思えば、急にアクションになるシーンも数多くあって、緩急が巧みでまったく退屈しない。
最後は、あっと驚くボスキャラの登場もあったり、油断すると涙腺が緩むほどの、ちょっと感動的なラストを迎えたりして、ほんとに頭から尻尾までおいしい、最高のエンターテインメント作品だった。
新年一本目に観るにふさわしい映画だったね。
これと見比べるとやはり「スーパー8」は後半の著しい失速ぶりなどもあり、かなりバランスが悪い作品だったなあとあらためて思った。あれはあれで結構好きだけど。
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