「ジャズ・ドミュニスターズ衝撃のデビュー。」

JAZZ ABSTRACTIONS

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新宿PIT INNの「菊地成孔 3DAYS」、三日とも行きたかったけど、日程と金銭の都合で、中日の火曜だけ拝見しに行きました。
この日は盟友・大谷能生氏とふたりだけでの演奏。
DOMMUNEでの人気番組「JAZZ DOMMUNE」から飛び出し、ついにラップグループ「ジャズ・ドミュニスターズ」として活動を本格化させるお二人のデビューライブになりました。
決して広いとはいえないピットインの店内は開演前から満員。
ステージに登場したお二人の前にはDJセットがふたつ。
この日のライブの趣旨を話す菊地先生の声にエフェクトがかけられはじめ、もうすでに演奏の一部なのでした。
ノンストップで2時間やりますという宣言どおり、曲が終わるごとに拍手が起きるような通常の演奏ではなく、サンプリングやエフェクトが常に響いていて、観客も拍手するタイミングを失って、静かな時間があっても固唾を飲んで見守るような、妙な緊張感が漂っていました。
しかし披露された内容は、自由にターンテーブルを擦りまくり、片方のDJプレイに合わせてもう片方がサックスを吹き鳴らし、時にはツインでサックスの演奏を聴かせてくれるという、まさにこのお二人のコンビネーション以外では不可能なパフォーマンスでした。
さらに大谷さんの美声によるポエトリーリーディングや、菊地先生の歌唱なども加わり、やることなすこといちいち面白い!
面白いのだけど、アバンギャルド過ぎて、観客はどう反応していいのかわからず呆然とするという…、なんとも衝撃的なデビューライブでした。
TBSラジオ「粋な夜電波」のオープニングで発表されたラップの曲も、そのままの歌詞で(笑)披露!
オリジナルのヒップホップトラックがたくさんできたら、アルバムも作るのでしょうか。大いに期待しています。
JAZZDOMMUNE (DOMMUNE BOOKS 0008)

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