100円マイルス。


disk unionでマイルス・デイビスの「Twenty Classic Albums」というBOXセットを買った。中古で2000円。
ジャズのジャの字も知らなかった自分でも、とにかくマイルスから入っとけ!というのはわかるような気がしていたので、DCPRGとの関連から、まずはエレクトリック期から聴くのがよいだろうとは思っていた。
実際「On the corner」や「Bitches Brew」など、ファンクの影響も入っている70年代のアルバムあたりは、ロックファンだった自分にも聞きやすい。とりあえずそのあたりをメインに、少しずつマイルスのアルバムを買い集めていたところだった。
いわゆる4ビートジャズの良し悪しがまだ判断がつかない自分にとっては、マイルスのアルバムの中でも50年代というのは後回しになると思われていた。

しかし、毎週欠かさず聞いているTBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波」は、半年毎の改変時期を越えると、シーズン2、シーズン3と更新されて、少しずつリニューアルされているのだが、現在放送中の番組オープニング曲は、毎週マイルス・デイビスの曲を1曲プレイするというのが御約束事になっているのだった。
そこでかかるマイルスは、クール・ジャズというジャンルを確立した、50年代末から60年代にかけての曲が主となっているようだ。
そのあたりの曲は一番聞いていないところだったのだが、番組オープニングでかかる曲が、菊地先生の粋な前口上と相まって、毎回すごく良く思えて、急に気になり始めているところだった。
いずれ初期の音源もと思っていたところで、このBOXを発見。
なんと2in1…つまりオリジナルアルバムの2枚分を1枚のCDに収録したものの10枚組のセット。それが中古で2000円ってことは、アルバム1枚100円ってことか!
…今、ジャズのCDの値段って、そんなことになってるの?お買い得にもほどがある(笑)。
エレクトリック期から買い始めていた自分にとっては、まさにちょうどいいセットで、今後番組オープニングとしてかかりそうな曲もこの中に収録されている可能性が高い。
これからちょっとずつ聞いて、ジャズに慣れ親しんでいこうと思っている。
ただ、「オープニング選曲会議」の回にもかかった曲など、菊地先生がチョイスしてくれた曲が、結局一番気に入った曲になる可能性が高く、それ以外の曲がいまいちに感じてしまうところが、やや難点か。
これはジャズに限らず、例えば昨年の放送で、ラモン・ドジャーの「Playing For Keeps」がオンエアされた時に、「最高じゃん!この曲!」と思って、そこからラモン・ドジャーのアルバムを4枚買って聞いたのだが、結局この曲を超える曲はなかった(笑)。
アルバム20枚分をiPhoneに突っ込んだはいいが、気に入って繰り返し聞く曲が何曲あるかというと……。ま、元がとれないってことはないわけだから、それでも十分なんだけど。

Twenty Classic Albums

Twenty Classic Albums