「JDの1stが出た年。」



2013年の決定打となる、ジャズドミュニスターズ衝撃のデビューアルバム「BIRTH OF DOMMUNIST(ドミュニストの誕生)」が、BEA-TONEから届いてから、聞きまくっているわけだが。
インテリジェンスとウィットネスが、すごいハイレベルでスパークした、まさに傑作!
リリックはいちいち面白いし、ビートはそこらのヒップホップではちょっと聞けないようなフレッシュさがある。ゲストのラッパーとヴォーカルとの組み合わせも絶妙でバラエティにも富んでいて飽きない。
スチャダラパーの歌詞で
「PE(Public Enemy)のファーストが出た年ってことは、87年からの付き合い」(「from喜怒哀楽」)
というのがあるが、個人的にはまさに2013年は「JDの1stが出た年」ってことで記憶されることになるだろう。

久しぶりにペン大の授業があったので、教室であるスタジオに入る前に、世界堂で白いマーカーを買って行った。
授業が終わった後に、CDの盤面に先生のサインを頂戴し、さらに美学校からの同期のよしみで、今作のビートメイカーでもあるTANAKAさんにもサインをいただいた。
このお二方の直筆がいただけるのは貴重!と、自己満足。
思えば美学校初等科の卒業制作でTANAKAさんが提出した曲のうちのひとつが、今回のアルバムに収録された「FOOD」という曲になるトラックだった。
もうその時からトラックは出来上がっていたわけで、それをすかさずフックアップする先生もさすがです。
今作が、自分のようなヒップホップに疎いやつでも楽しめる理由のひとつに、TANAKAさんのポップセンスの貢献があるのは間違いないと思う。
実際、昨年のPIT INN 3DAYSの時に見た、ドミュニスターズのデビューライブは、大谷さんのポエトリーリーディングが中心のアヴァンギャルドな内容だったわけだし。
「FOOD」「XXL」「夜戦と恋愛」「NEW DAY」など、キャッチーな曲はすべてTANAKAさん作によるものだ。
このアルバムが制作される過程を、いちリスナーとしてだが、リアルタイムで追っていけたことを幸せに感じます。

JAZZDOMMUNE (DOMMUNE BOOKS 0008)

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