「粋なラジオコントスペシャル」

粋な夜電波」第143回放送はスペシャルウィーク
「粋なラジオコントスペシャル 菊地成孔と3人の女たち」と題して、爆笑のラジオコント3話がオンエアされた、これまた神回となりました。
女優としてお迎えした赤江珠緒アナ、江藤愛アナ、交通情報の阿南京子さんとのフリートークと選曲のプレゼントの部分も楽しかった!
「たまむすび」でおなじみの赤江さんとの、コント収録を終えた後のトークの部分を文字起こししてみました。

テトラ

テトラ

  • アーティスト: C2C,ガッシュ,ルドンフ,タイガースタイル,リタ・ジェイ,ピジョン・ジョン,オリヴィエ・デイソウル,デリック・マーティン,ジェイジェイ・ヨハンソン,ブリッツ・ザ・アンバサダー,ネティック
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2013/02/27
  • メディア: CD
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菊地 はい。というわけで、最初のお客様は…今ちょっと…収録終わったばかりで、目が…正直、真っ正面から見れないですけど、赤江珠緒さんです。
赤江 (笑)…こんばんは、よろしくお願いします。
菊地 ありがとうございました。
赤江 いえいえ、こちらこそ。もう、貴重な体験をさせていただきました。
菊地 すいません(笑)。貴重さにもいろいろありますけどね。
赤江 (笑)。
菊地 良い貴重さだとよかったんですが。
赤江 いや〜…音楽業界の一端に触れました。
菊地 (笑)。
赤江 これがレコーディングってやつか!…っていうので。
菊地 (笑)…そう…ですね、はい。
赤江 はい。
菊地 はい…っていうか、ええ、ありがとうございます。共演できてほんとに嬉しいです。
赤江 こちらこそです。ほんとに…。
菊地 他のゲストお二人は、もう番組で何度かお話させていただいて…こちらの番組で、話したことがあるんですけども。
赤江 ええ。
菊地 赤江さんの番組には、僕の方から一回…
赤江 そうなんですよね。「たまむすび」にお越しいただきまして。
菊地 はい。でも、とてもお忙しいご様子で…どんどんどんどん、ゲストの方も循環されるし。
赤江 (笑)。
菊地 終わったらパッと帰って次のゲストが来る…ようなノリじゃないですか。
赤江 そうですよね。自転車操業ですよね。
菊地 ですよね。
赤江 はい。
菊地 ワタシはあんまり…ラジオもインターネットも見ない方なんで、見るとしたらテレビぐらいなんで…
赤江 うん。
菊地 いきおい…テレビに出てる人は有名だと思うっていう、昔の昭和のおっさんみたいな感じ…
赤江 ああ、はいはい。
菊地 ま、昭和のおっさんなんですけどね、端的に。
赤江 ま、そうですね(笑)。
菊地 なんですけど(笑)…赤江さんはテレビで拝見するんで…
赤江 はい。
菊地 なんていうんですかね…テレビタレントの方が来た!って感じで、緊張しちゃうんですよ。
赤江 あ!…そうなんですね。あれ?…そうなんですか。
菊地 はい。
赤江 いや、結構あのね…私、最近TBSのラジオ出さしていただいて、テレビとのギャップがあるということを、すごく言われるようになりまして。
菊地 はい。
赤江 自分としてはそんなつもりはないんですけども。だから「テレビを観てます。」っていう方の反応と、「ラジオ聞いてます。」って方の反応がすごく違うので…
菊地 はい。どう違うんですか?
赤江 テレビでは若干猫かぶってるんですよね、私。
菊地 (笑)…いや、テレビでモロ出しに出来ないですよね。
赤江 そうなんです、そうなんです。
菊地 ワタシもたまに出ることありますけど…
赤江 そうですよね。そういうもんですよね、テレビっていうのは。
菊地 はい。
赤江 なので、わりとこう…よそよそしい感じなんですけど。
菊地 ラジオは逆に、モロ出しになっちゃいますよね。今のコントみたいにね。
赤江 そうなんです(笑)。
菊地 はい。
赤江 だから、完全に…菊地さんは、私このコントの台本を拝見して、完全にラジオの方の私を、こう…イメージして作ってくださったんだ、と。
菊地 いや、これがほんとに…御本人を目の前にすると、より目線が逸れてしまうんですけど…
赤江 はい。
菊地 あの…名前こそ聞く「たまむすび」ですが、自分が出演した回以外聞いたことがないので。
赤江 (笑)…そうなのか!
菊地 すいません。全然ヘビーリスナーじゃないんですよ、ワタシは。
赤江 いえいえ、いいんですいいんです。
菊地 あ、「たまむすび」だけじゃないです、全部の番組ですけど。
赤江 でも、これは端的に…これは捉えていただいている…いた…かもしれません。
菊地 ほんとですか(笑)。書きながらね、もう、どうしようかと思って。
赤江 はい。
菊地 見た瞬間に、アナウンス部の方に呼ばれたり、マネージャーさんとかに呼ばれたらヤバいな、と思って、ヒヤヒヤしながら台本出したんですけど。
赤江 いや、むしろこっち方面のほうが…出来る分野だったんで。
菊地 こんなにお上手に出来るとは…(笑)。
赤江 (笑)。
菊地 …思わずですね、こんなんだったら、もっと悪態…こういうの「ダーティ・ダズン」っていって、不良のガンタレですよね。
赤江 そうですね、はい。
菊地 タイマンを、もっと書いてもよかったかな?と思うぐらい…
赤江 もう…気持ちよかったです。菊地さんの書いた台本の悪態部分が…もう小気味良く
菊地 (笑)。
赤江 自分の体から生まれ出たかのように。
菊地 そうですね。すごい…あの…下読み一度でやったとは思えない
赤江 (笑)…ほんとですよね。
菊地 …クオリティにね。
赤江 いや、私もお受けして、まさかこんなにね、来て「ドン!、はい!」みたいな感じで始まるとは…(笑)。
菊地 「ドン!、はい!」なんですよねえ、この番組は。そうなんですよ。
赤江 (笑)。
菊地 あの…「いかがでしたか」もへったくれも無いですけどね。
赤江 はい。
菊地 普段はこんな言葉…おっしゃらないですよね?
赤江 いや、でもねえ…
菊地 「テメ、バーカ!」みたいなこと言わない…
赤江 「バーカ!、バーカ!」とか言いますよ(笑)。
菊地 (笑)。…言うんですか?
赤江 はい。
菊地 大丈夫なんですか?…そんなこと言ってしまって。
赤江 「バーカ!、バーカ!」とか言い慣れてるんですねえ。
菊地 ああ、なるほどなるほど。
赤江 逆にあの…ちょっと可愛い、フェミニンな部分を出せって言われると、ものすごいギクシャクしてたと思います。
菊地 良かったです。あのね…やっぱり「持ってる人間は博打に勝つ」っていうかね。
赤江 (笑)。
菊地 赤江さんのキャラクターが分からなかったので…
赤江 ええ。
菊地 で、結構その…「暖かい縁側で夫婦で…」みたいな感じか、不良かな?と思ったんですよね。
赤江 はあ〜。
菊地 ギリギリまで悩んで、ほんと徹夜っていうか、「赤江さん…うーん…こっち!」って、博打を…サイコロこっちに振ったんです。良かったです、当たって。
赤江 そうだったんですか。私はこの役の方が、ほんとにやりやすかったです。
菊地 そうですか、よかったです(笑)。
赤江 なんでだろう?(笑)…性根の部分が出てるのかな。
菊地 そう…ですね、やっぱ、あんのかもしれないですね。「男の子が棲んでる女の子」って、いっぱいいますよね。
赤江 いやあ…わりとガラ悪いですから。
菊地 (笑)…ワタシも人の事言えないんで…そうですか。
赤江 はい。
菊地 ガラ悪いったって、育ちはよろしいじゃないですか、だいたい。
赤江 いやいや、とんでもない。
菊地 そ、そうなんですか?
赤江 とんでもないですよ。うちの祖父なんてね、「宮大工やりながら山伏やってた」って爺ちゃんでね。もうガラ悪い…
菊地 (笑)…それはガラ悪いんじゃなくて、ただ山岳ワイルドなだけじゃないですか。
赤江 いやいや…もうなんか、そんな…宮大工やってたくせに、山の神社で立ちションしちゃって、神様のばちがあたって崖から落ちて、「肋骨が2、3本無いよ。」って言ってたような祖父ですから。
菊地 すごいですね。結構なワイルドスタッフですね、それね。
赤江 そうなんですそうなんです。
菊地 ヤッバいすねえ〜。
赤江 いやあ〜。
菊地 いや、わかりました、なんか…。またぜひ、番組でもしコントがあるようなことがあったら…
赤江 (笑)。
菊地 不良の…
赤江 あ、もう…ダーティ方面だったら、ぜひお呼びください。
菊地 お願いします。
赤江 はい。
菊地 ちょっと、この番組…音楽番組という側面もあってですね。
赤江 そうですよね、もちろん(笑)。
菊地 今日はお客様に、一曲ずつプレゼントするという企画になっておりまして。
赤江 うわあ…はい。
菊地 ちょっと聞いて、感想いただけますか。
赤江 はい。
菊地 はい、ワタクシが赤江珠緒さんに選曲したのは、この曲です。

(曲)

菊地 はい。
赤江 ちょっとぉ…菊地さん、これね…いい!
菊地 いいでしょ。
赤江 ドンピシャですね〜。菊地さん、何か知らないけど、私の核心を突いてますねえ。
菊地 あ、僕はなんか、女の秘密を暴くのが得意なんですよ(笑)。
赤江 すごいですね〜。なんかこの…「フリーダム!自由!」って感じの。
菊地 (笑)。
赤江 これ好きですねえ。
菊地 曲もね、フェミニンなのにしようか、こっちか…男っぽい感じか、すごい悩んだんですけど。
赤江 いや〜…カッコいい!
菊地 カッコいいでしょ?
赤江 はい。
菊地 あの…踊りに行ったりする方ですか?
赤江 いや、踊りには…(笑)。
菊地 それはないですか。
赤江 あんまり行ってないです。
菊地 見るだに音楽は生活と関係ない方ですね(笑)。
赤江 関係ない(笑)…音楽はとーんと…っていう生活をおくっちゃてるんですけど。
菊地 それもなんか感じてたんですけど、とはいえ、こういう男心に火が点く曲がいいかな、と。
赤江 好き好き。バイク乗ってね、荒野を走ってね…
菊地 そうですそうです。
赤江 ビール…バイク乗ってるのにビール飲んじゃダメですけど(笑)。
菊地 ダメです。降りてね。降りてパブ入ってね…
赤江 停めてね、パブ入って(笑)…そんな感じですね。
菊地 これ、それでもね、フランスのグループなんです。
赤江 あ、フランスなんですか。
菊地 なんとビックリ、フランスの若手なんですよ。C2Cっつってね、曲は「Down The Road」ですけど。
赤江 はい。
菊地 ま、お気に召したということで。
赤江 いや、いいです〜。
菊地 ほんとですか(笑)…よかったですね。…なんか気が合いそうですね(笑)。
赤江 なんか…なんだろう。すごい菊地さんに…あれ?…お会いしてる時間はすごい少ないんですけど…
菊地 いや、無いに等しいです。
赤江 ねえ?…それでいきなり私の魂の根元を掴まれてるみたいな(笑)…感じです。
菊地 いやいや、それだったら…ありがたいです、はい。
赤江 ありがとうございます。
菊地 またぜひ。多分これで、今日聞いたリスナーの方で、また普段聞けない珠緒さんの毒舌が…毒舌っていうか、不良の…
赤江 いや、もう悪態吐かせたら…っていうことで(笑)。
菊地 そうですね。悪態担当…
赤江 悪態タレントということで、ぜひ使ってください。
菊地 よろしくお願いします。

※文字起こしの「NAVERまとめ」あります。