「新宿スワン」

園子温監督作品は「冷たい熱帯魚」以降は、すべて劇場で観るようにしているのだが。
「新宿スワン」は、原作コミックも読んでいたし、原作の登場人物にビジュアルがかなり近い、いいキャスティングだったので期待していて、園子温監督じゃなくても観に行きたいと思っていた。
綾野剛くんは「そこのみにて光輝く」での好演が印象深く、いい俳優さんだと思っていたし。
山田孝之くんにいたっては、「凶悪」でのシリアスな演技とかももちろんよかったのだが…
なにせ「山田孝之の東京都北区赤羽」にはまったクチだったので。
この二人のブロマンス的な絡みには、腐女子でなくとも萌えるであろうことは予想できた。
実際に、この二人の因縁を中心としたストーリーになっており…
（原作はこの後も「◯◯篇」みたいな感じで、長期にわたって連載が続いたので、映画も続編が期待できるような作りになっている。）
単純に面白かった。コミックの映画化作品としては、かなりの高水準なのではないだろうか。
ただ、良くも悪くも「園子温度」がどれくらい影響を及ぼすか…が懸念されたのだが、この作品に関しては、園子温作品としてはとらえないほうがいいのかも。
園子温映画として期待すると、園監督らしさはほとんどなく、今回は職業監督に徹したという印象。
まあ、脚本もキャスティングも決まった段階から、園子温が監督を引き受けるということが異例なわけで。
園子温作品としては次の「ラブ＆ピース」で、ぶちかましてくれるであろうから、そちらに期待。

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