「疫病神シリーズ」


疫病神 (新潮文庫)

疫病神 (新潮文庫)

昨年、「オール読物」に直木賞受賞作が掲載された時に、たまたま読んだのが、今思えば「破門」だったのだが。
関西弁の掛け合いが、やたら面白くて、黒川博行というこの作家の本を読んでみたいと思っていた。
しかし調べてみると、多作な方で、どれから読んでいいのかわからないぐらいの著作が刊行されている。
そんな時、今年に入って、「破門」がドラマ化されると知り、スカパーなのでドラマは観れないけど、映像化される作品なのだから読みやすいのでは…と思って、このシリーズの1作目「疫病神」をepub版で購入。SONY Readerに入れて読んでみた。
そこから、すっかりハマってしまい、「暗礁」「国境」「螻蛄」と文庫本を買って、一週間ぐらいで一気に読んでしまった。
とにかく主人公の二宮と、ヤクザの桑原のコンビのキャラクターが魅力的で、二人の会話部分を読んでいるだけで楽しい。
文体も読みやすく、上下巻に分かれる長い話も全く苦にならず。
軽妙なやり取りの中で、実は裏社会、権力の裏側を暴いている内容も痛快。
文庫化が待ち切れず、「破門」もepubで購入して読了。
また続きが気になるところで終わってしまったので、早く新作が読みたくてうずうずしている。
ドラマ版の配役、結構いいところをついていると思うが、読んでる間にその配役を当ててイメージすることはあまりなかった。
やっぱり二宮役に濱田岳は少し若過ぎるし、桑原のイメージはやっぱり「横山のやっさん」なんだよなあ。北村一輝は好きな俳優だけど、男前過ぎるかな。
暗礁(上)

暗礁(上)

暗礁〈下〉 (幻冬舎文庫)

暗礁〈下〉 (幻冬舎文庫)

螻蛄(けら)―シリーズ疫病神 (新潮文庫)

螻蛄(けら)―シリーズ疫病神 (新潮文庫)

破門 (単行本)

破門 (単行本)