波乗り男四人衆(+1)


いやもう11月ですか。さすがに朝晩寒くなってきて、海はきっと水からあがったら寒くて風邪ひくかもしれんと思って、薄手のダウンジャケットをはおって集合場所に向かったが、歩いているうちにどんどん日差しが照ってきて、暑いくらいになった。
いつもは若い女性の数人連れのグループとかで賑わうサーフィン教室だが、集まったのは全員男、しかも三人のみ。先生入れて四人で車に乗り込み海へ向かった。
「今日はめずらしいねえ」「逆にアツいっすねえ」と、初対面の男同士がぎこちないながらも少しずつ言葉を交わす車中。
千葉北のいつものポイントに向かっていたので、途中で自分の同級生で昔からサーフィンをやっている友人にメールをすると、ちょうど彼も同じ海に早朝から入っていたらしく、現地で会おうということになった。
だいだい同じところで普段からやっていると聞いてはいたので、そのうち会うかもなーと言ってはいたが、まさかほんとに海でふらっと「よう!」と歩いて来たのを見たら、なんか不思議な感じがした。そもそも自分が今更サーフィン始めるとは相手も思っていなかっただろうから、意外に思ったのはむしろ向こうのほうか。
天気は晴天。水温も全然高い。波もほどよく、絶好の練習日和。
前回は横風が結構強く、押し寄せて来る間隔が短かったので、手前の白い波(スープ)をくぐりぬけようともがいているだけでヘトヘトになってしまい、浅いところで押し戻されるように波に乗っていたが、今日は小さいながらもいい間隔で波が来るので、「パドリングで沖へ出て波待ちからの方向転換〜テイクオフ」という当初の目標に向けての練習をするのにちょうど良い機会となった。
とにかくパドリングをさぼらない!と自分に言い聞かせながら沖に向かって漕いでいたが、巻き足で素早く方向転換するのに苦労して、度々ボードから落ちてはあっぷあっぷしたりもした。
いちおう自力でテイクオフできるようにはなっているので、先生の押しにはなるべく頼らずに乗れるように、自分なりのチャレンジを続けてはいたが、やっぱりスープで乗るのとうねりから乗ろうとするのでは難しさが全然違う。必死にパドルしても全然波に追いつけない。
でも先生にアドバイスをもらって、「おっ、後ろから波来てるよ」「はい、漕ぎ始めて」「早く!」という声を聞きながらのタイミングでパドルすると、乗れてしまうんだなこれが。
ボードの先端の向きをちょっと修正してもらうだけでも全然違うし。
いや〜やっぱりただやみくもに漕いでるだけじゃだめだってことだねえ。
後でいろいろ話聞いてみたら、やっぱり波を読めるようになるのが大切で、簡単に乗っているように見える人は、波のパワーゾーンを理解しているので、そこをうまく使って乗っているのだそうだ。だからそんなにパドルに力があるように見えない女性でも、すーっと滑るように波に乗っているのだね。
そしてその波を読む力は経験を積んでいけば、自然と身につくとも聞かされたので、あせらずがんばろうと思いましたよ。
男四人で気兼ねなかったせいもあったのか、前回は3時くらいに一回海から上がって軽く何か食べたりといった休憩タイムを挟んだのだが、今日はその休憩も挟まずに夕方まで海入りっぱなしでひたすらチャレンジした。夕方にはワタシの同級生も合流してきた。彼はショートボードだったので、ちょっとポイントが違うらしく、しばらくしたら場所を変えていたみたいだったが、「こういう波の少ない日はロングの方が楽しそうだなー」とちょっとスクールにも興味ありそうにしてた。
その後夕方前には波がほとんど無くなってしまい、周囲も他のスクールの人とかが大勢いて、たまにくる小さい波をみんなで取り合うような状態になってしまった。それは残念でもあったけど、その頃にはもう自分の体力も限界に近くなっていたので、ガツガツ行く元気もなく、ただプカプカ浮かんでいる時間も長くなってしまった。ま、夕暮れ前のそんな時間がなんとも言えずイイ感じだったりもするのだが。
終盤ちょっとしたアクシデントがあったりもしたが、この日のスクールも充実の内容。
うねりからたまたま乗れた時の感触を思い出すと、これはまだまだやめられそうにないっすサーフィン。
これから寒くなるけど寒い中でもやるのかオマエ?という自問自答にはまだ自信を持ってイエスと答えられないけど、とりあえずがんばるつもりですよ。