「フリーすぎる番組のさらなる展開」

第43回放送の「夜電波」は、久々のフリースタイルということで。
いつもにも増してリラックスモードの菊地先生。「何の準備もしてません」といいながら、結果的にアドリブだけでも十二分に面白い話が出来るという、ラジオパーソナリティとしてのポテンシャルの高さを知らしめた回になりました。以前から聴いているリスナーの方は、とっくにそんなことわかっていたでしょうが。
でも、メールを読んでそれに答えていくという、オーソドックスな進行もAMっぽくていいですね。情報量の多い特集の回もいいですが、何週かに一度くらいのペースで、定期的にこういう回をやってくださってもいいのかな、とも思います。
めずらしく「プレゼントのお知らせ」なんかがありましたので、びっくりしました。そのプレゼントのお知らせから、この番組から誕生したスター「キラースメルス」のCD発売まで、いろんな展開をみせ、ますますの盛り上がりを感じさせるお喋りの部分を文字に起こしてみました。

JAZZDOMMUNE (DOMMUNE BOOKS 0008)

JAZZDOMMUNE (DOMMUNE BOOKS 0008)

菊地成孔の粋な夜電波」、ジャズミュージシャンの菊地成孔がお送りしております。
え〜、斉藤ゆうこさんのキャリアが思いのほか長く、ドキドキしています。
え〜(笑)、メッセージの宛先を読ましていただきます。e-mailの方はdenpa@tbs.co.jp、デンパ・アットマーク・シーオー・ドット・ジェーピーです。お葉書、封書の方、Pメールですね。の方は、郵便番号107-8066 TBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波」係までお願い致します。
…はい。え〜とですね、ここでですね…、番組からプレゼントのお知らせです。…すごいな!…プレゼントするんですね、はい。
メディア総合研究所から発売中の本、「JAZZDOMMUNE(ジャズドミューン)」を5名の方にプレゼントさせていただきます。…なるほど。
…はい。これはどんな本かというとですね、…ま、あんま解説したくないですね…、台本に「解説お願いします」って書いてあるんですけどね。
え〜、ま、ワタクシ菊地成孔と、私の相方、天才・大谷能生っていう…、ヒップホップ特集の時に、RAPだけでオープニングに登場してくれた、MC YOSHIO*Oってのがいたと思うんですが、彼…ですね。彼はほんとの天才なんですけれども、…え〜、このワタシと大谷君で、ま…ずっと相方として、ずっと仕事してんですね。東大の講義なんかも二人でやりましたし、ま…あの〜、ワタシが出してる大学の講義の本は、全部大谷君と一緒に、二人でやった講義の講義録だけですので。一人でやったのは本にしてないんで。
え〜と、ま、その…基本的には大学の先生チームなんですけど、…この二人が大学の先生チームって言ってるテメエで…もうちょっと…ほっほっほっ…笑いが止まんない感じですけど。ありえねえって感じなんですけど。ま、仕事的にはそういうことなのですが。
あとはワタシがやってる、「HOT HOUSE」というBE-BOPで踊るパーティがあるんですが、そこでの司会のコンビなんですね。この二人はね。で、その二人がですね、実はレギュラー番組を持ってまして、…あんまりメディアのことわかんないんで、ちゃんと解説できるかどうかわかんないんですけど、ストリーミングの番組…でですね。…ま、「ファイナルメディア」って自称してるんですけど…、これはまあ…宇川君っていう、やっぱり天才がいるんですけど…、こっちはこれ頭…おかしい…(笑)天才がいるんですが、彼がひとりで言ってることなんで、何が「ファイナル・メディア」だか、よくわかんないんですけど。「DOMMUNE(ドミューン)」ってね。「コミューン(COMMUNE)」が「C」でしょ。そのコミューンの次が「D」だから「DOMMUNE」だっつーんで、「ドミューン」っていうんですけど。
その…U…え〜と、なんていうんですか、ストリーミングの番組の中に、ワタシと大谷君がやってる「JAZZDOMMUNE」っていう番組がレギュラーでやってて、もう2年以上…やってるんですよね。その2年間を本にしたもんです。
ですから番組の…番組本ですね、はい。「欽ドン!いってみよう やってみよう」みたいな感じですかね(笑)。…これわかんない…ですよね。「欽ドン!いってみよう やってみよう」に、まだ小学生だった大友良英さんの投稿が載っている…これちょっとしたトリビアですよね。…ほとんどのリスナーの方が「何しゃべってんだお前?」って感じですけどね。まあ、「いってみよう やってみよう」で、お許しいただきたいと思います。
え〜…というわけで、「21世紀の、欽ドン!いってみよう やってみよう」こと、菊地成孔大谷能生の「JAZZDOMMUNE」。ジャズと名前はついてますけども(笑)…これを読んでもジャズの勉強には全くなりません。…え〜、一言でいうと、二人が…ま、モダンアートのパフォーマンスですよね…、悪い意味で。悪い意味でのモダンアートのパフォーマンスで、ターンテーブルの上に寿司やシャンパンや風邪薬を載せてぐるぐる回しながら、飲んだり食べたりしていくという(笑)…。まあ、もうほとんど、地方で聴いてるお父様方とか、何を言ってるんだかわかんないような話になってきましたけども(笑)。ま、そういう狼藉をやっているわけですね、ワタシがね。その本をプレゼントします。こちらの本が欲しい方は、いらっしゃらないとは思いますが(笑)、メールでご応募下さい。アドレスはdenpa@tbs.co.jp、denpa@tbs.co.jp。「本、希望」係までお願いします。もう一度申し上げます。「本、希望」係まででお願いします。締め切りは明後日の日曜日必着、当選者の発表は発送を以て代えさせていただきます、と。
え〜、さらに言うと、この本を読んだことによるクレーム等等、…「心に傷を負った」などなど、「寿司が食えなくなった」(笑)などなどのクレームは一切こちらでは…ね、責任を持てませんのでよろしくお願いいたします。
はい。え〜…そうですね。あと何か話すこと…あるかな…もう…。今、番組の最初の方でも言いましたけど、アルバムの制作中でですね、もう…情けない話なんですけど、アルバム制作で忙しいなんてのは…ね。「粋な夜電波」的には良くないんですけど。…普通はいいんですけどね(笑)。さっきも言いましたけど。普通ミュージシャンがやってる番組というのは、「アルバムが制作中で御期待下さい」とか「こんなに大変なんですよ」とかいう話をして、ファンが喜ぶっていう番組なんですけど、その真裏行ってますからね。「こいつ誰だ?」ってことで進んでますから。
え〜、とはいえですね、SIMI LABの参加も決定しておりまして、…ま、でもあんまり細かい話できねえな…。え〜、ま、音楽の方に…、ワタシの活動…本職の方にですね、音楽の方にご興味がある方はインターネットで検索いただいて、菊地成孔公式サイト「第3インターネット」というのが、ワタシの公式サイトの名前ですので、これで検索いただくと、日記だなんだで情報が見られますので、そちらでチェックいただければと思います。
ちなみに今制作中の「デイト・コース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン(DCPRG)」の、これはインターナショナル発売になるんですが、インターナショナル発売なのにもかかわらず、インパルス・レーベルという名門ジャズ・レーベルから初のアジア人アーティストが、何を入れるかというと「ボカロ」と「日本語ラップだというね(笑)。…狼藉…ジャズドミューンの続きっていう感じですけどもね。はい。
SIMI LABはまあ、シリアスだからいいんですけども。なんと大谷君の参加も決定してます。大谷君と菊地成孔君が、ラッパーとして参加するというトラックが1曲入ってるということでね。…ことになります。
はい。あとはですね…、あ、そうですね。この番組的には「キラースメルス」!…キラースメルスですが、え〜先日、キラースメルスと交渉のテーブルにつきました。菱田エイジ…末端構成員の菱田エイジが現れまして、ワタシの事務所「ビュロー菊地」の事務所にやって来ました。
え〜、凍てつくような寒さの日に、裸足でビーサンでやってまいりまして(笑)、さすがだな!と。「菱田さん、足だいじょうぶすか?」っつったら、「バカなんで足冷えません」と…言ってました。え〜そしてですね、億単位のギャラ交渉が進みまして、…まあ、菱田さんがね、ずっと夜なのにサングラスをこう…かけてらっしゃったんで、「菱田さん、どうかなさったんですか?」…菱田さん、目が素敵ですからねえ…。「その素敵な目が見えませんよ」と。…サングラスをピュッと外したら、寄り目になってたっていうね…(笑)。「なんで寄り目なんですか?…どうしたんですか、その寄り目は?」っつったら、「はい。立体視です!」っていうね(笑)。…あの、「3Dステレオグラムを見てたんで」っていう…。
…もうね、どんどんどんどん、心温まるお便りを読んで、お年寄りのリスナーの方…ご年配のね、リスナーの方を掴んでいく方向と離していく方向と…、掴んだり離したり掴んだり離したりでね…、忙しいわけですけれども。
…そんな感じで、キラースメルスの「タラード 1&2」が。2 in 1のCDとして発売されることになりました。え〜、ビュロー菊地、ワタシの事務所のレーベルとして、ビュロー菊地レーベルの第一弾としてですね、「タラード 1&2」の2 in 1が発売されます。CD盤として発売されます。予約を次回の放送終了後から開始します。これに関しては、次回の放送中に詳しくご説明させていただきますが、…ま、なんかその…、スペシャルウィークがもう今週だと思ってる人がいる…とかいうことも含め、いつ何が起こるのか、ちょっとわけわかんない…みたいなノリにちょっとなってきてますから、落ち着いて整理しますと、スペシャルウィークは再来週です。来週も…今日と大差ない…と思いますよ。ですので、まあ何か、金曜の夜のご予定を立てられた方が(笑)…よかろうかなと思いますけれども。え〜、再来週はもう必聴ですね、これね。…ワタシは先程も申し上げた通り、事の大きさがよくわかってません。AMラジオを日常的に聴く習慣がないので。なにか大ごとなのではないか…という、バイブスだけはきてますが。