「神々が作った季節。」

「粋な夜電波」第170回放送は、スペシャルウィークに緊急生放送。
人気企画「ソウルBAR〈菊〉」の特別版で、日本語の曲のみをオンエア。
懐かしい曲をフレッシュに響かせる至福の一時間。
番組冒頭部分を文字起こししてみました。

OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(通常盤)

ラジオ、もしくはその他のメディアで、たった今この時間にこれを聞いているすべての人々へ。
この夏は、どうだった？
日々のニュースは、キツかった？　普通だった？　何も感じなかった？
あなたは何か知っている？　それとも何も知らない？
「素敵な恋人が出来た。」…大いに結構。
「葉山でビーチパーティができなくて、つまらなかったけど、そこそこ楽しかった。」…大いに結構。
「新しい感触のかき氷が美味しかった。」…素晴らしい、結構。
「特に何の変哲も無く、やたら暑くてバテた。」…大いに結構。
「個人的にトラブルがあって、ちょっとキツかった。」…結構。
「病気をしてしまった。」…お大事に、でも、それも結構。
「ラジオを付けっぱなしにするぐらいしかできないほどの、大変な喪失や事故があって、今身体を動かすこともできない。」…真剣に言うけれども、最終的にはそれも結構。
「特に何も無く、そして物心ついてからずっと、理由もなく苦しい。」…大いに結構。
「今年も『死にたい』と毎日願いながら、死なないまま今日を迎えた。」…大いに結構。
「どうしても殺したい奴がいるが、殺す事ができないでいる。」…一番結構かもしれない。
「なんか何でも『結構、結構。』って、鳥みてえで嘘くせえな。」と思った？…それも大いに結構。
つまり、こういうことだ。
生放送でシンプルに質問するんで、各々の場所で答えてほしい。
人生が地獄、もしくはそれ以下。あるいは天国、もしくはそれ以上。あるいはごくごく普通、それ以上でもそれ以下でもない、ぬるま湯だとする。
だとして、だ。
生きることは、そんなに巷間言われるほど辛いことなのだろうか。
あなたが今抱えている問題は、両手で揺らすことすら難しい、特殊な合金の巨大な塊のような物なのだろうか。
答えは間違いない…NOだ。
今からその証拠を見せる。しかも、無料で。
薄笑いを浮かべている人や、キレかかっている人、憂慮している人さえいることは、百も承知でもう一度言う。
人生には救いがあり、しかもそれは無料で手に入る。
だがしかし、それは無料がゆえに試供品だ。
あなたがそれを自分の体内で、無限のアンセムにアップグレードするのは、あなたの自由。
そしてコツはひとつしかない。
音楽は普通、過去に製作されて現在聞く。
なので、誰もが時間の流れを一方向に考えたがる。
しかし、あらゆる音楽の響きの中には、未来から循環的に逆行して届くメッセージが含まれている。
端的に、初めて聞いた曲であれば、それが千年前の曲であろうと、その音楽が未来から少しずつ流れてくるし、何百回、何千回聞いた曲でも、未来からの時間の流れは必ず含有されている。
その時間感覚に気が付く事は、知的な事ではない。計算式は要らない。
ある日突然自転車に乗れるようになるのに似ていて、ふと気が付くと、ソウルバーの中で掴んでしまう可能性がある。
ノスタルジー一辺倒も大いに結構だが、あれは元々鬱病の変種だし、冷笑家やニヒリストになってしまう危険と紙一重だ。
常にフレッシュでいること。それが福音の第一番だ。
フレッシュでいる限り、人間は自滅しない。
もう一度聞く。あらゆるすべての皆さん、今年の夏はどうでしたか？
何らかのフレッシュを何らかのスピーカーから聞いたかね？
つまり、答えはこうだ。
あなたが、夏に、「ああ…懐かしいな。」と思って、うっとりしている瞬間、あなたは、過去から流れている時間だけを生きているのではない。
初めて聞く曲と、何千回も聞いた曲には、未来からの同じ時間が流れている。
夏という季節は、神々が我々にそのことを教えるために作った季節なんだ。
（曲）

FOR YOU (フォー・ユー)

ベーアー　YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO-YO-YO-YO-YO-YO-YO…って三三七拍子ドユコト〜？…とお馴染みのセリフで登場したはいいけど、店長がまたいないよ。どこ行っちゃったんだろう。店長、店長〜！
店長　待たせたな。万年バーテン見習いのベーアー君。
ベーアー　あ、店長。スペシャル・ウィークだというのに、いったいどこに？
店長　シッ！…神の声が近いぞ。耳をすませろ。
（曲）

ベーアー　YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO-YO-YO、YO、YO、YO、YO-YO、YO！
店長　結構見事に何やってんだ、お前（笑）。
ベーアー　店長こそ、「今日は日本人アーティストばかりだから気合い入れろよ！」なんて言ってたくせに、「金曜に移ってから数字が悪い。」って赤坂の地主さんに言われて、小島アナみたいに旅に出ちゃったかな？と思ってヒヤヒヤしましたよ。
店長　バカめ！ソウルバーに数字は関係ない。レコードの枚数と傷だらけのハート、そして付き出しのピーナッツの数以外はな！
真に平和で生きやすい問題のない世界なんか何処にも無い。つまり、ソウルバーが存在しない世界など、無現行の平行世界を全部集めても原理的には存在しないということだ。
ベーアー　最後何を言ってるのか、よくわかんなかったけど、安心しました。
店長　ところで、永遠の愛の伝導師見習い・バーテンのベーアー君、2014年夏の君の愛の調子はどうだったかね。
ベーアー　チッ！…店長、造物主の歌と演奏が接近してきました。
店長　よし、立ち上がって再び耳をすませ！

FRIEND or FOE?

テイスト・オブ・エモーション

クレイジーケンズ・ワールド

世界

※文字起こしの「NAVERまとめ」あります。