オーマイ、研一〜。

先日、なにげなしに手にとってパラパラめくっていた「SAPIO」は、よく見たら結構前の号だった。
久しぶりにサピオなんて読んでみたんだけど、相変わらず落合信彦が危機感を煽るようなエッセイを連載しているようだった。
その号がまだ米合衆国大統領選の結果が出る前のものだったのだが、その当時では落合信彦はマケイン候補の勝利を確信してやまないような内容だった。
今となっては苦笑もの。
彼的には「ベトナムの英雄なめんな!」みたいな思い入れがあって、過大評価していたのかもしれない。
昔、我々が高校生の時分には、中東の紛争やソビエト連邦崩壊について独自の情報網を持っていた落合信彦は、いち早く時代を先取りしていたオピニオンリーダーのような役割を果たしているかのようであり、ある種ヒーローだった。
こいつは時代が読めている!と思っていたものだったが…。
今となっては、結局日本が平和ボケしていた時代に警鐘を鳴らす役割を果たしてはいたが、所詮は対岸の火事、正確な世界情勢の分析というより、ファンタジーを提供されていたに過ぎないと思わざるを得ない。実際に世界が混乱している今、この現状が読めていないんだもの。
イデオロギーの時代の文脈で今のこの欲望が暴走している時代を読み解こうとしても、もはや無理があるのか。
やはりここ近年は、経済の流れを読めることが、結果的にこの先の社会の流れを予測できることに繋がっていくのだろう。
20年前の落合信彦の役割を今果たしているのは、大前研一あたりになるのだろうか。
資本主義の原則をベースにし過ぎている限り、この先の世界の変化に付いて行けるのかは疑問だが、少なくとも今現在、サラリーマンを中心とした働き盛り世代に危機感を与え、この先進むべき方向を示しているようにみえる。
道州制の導入なんて20年前からとっくに言っていたのにねえ。いまだ実現してないのはなぜなんだろう。)

ま、それはともかく…。10年ほど前に週刊少年サンデーに連載されていた「神聖モテモテ王国」というマンガが好きだった。
その中で、ファーザーが「OH,my God!」と言うべきところを、「オー、マイ、研一〜!」と絶叫していた場面を思い出す。
単なるダジャレだが、「誰が解んねん!」とツッコミたくなる所も含めて、面白かった。
解る人は解る的な言葉遊びを随所に散りばめた、文系オタク向けのナンセンスコミック…。今思えばちょっと早過ぎたのかも。
あれ、面白かったのになあ。周りには知る人はほとんどいない。

神聖モテモテ王国 1 (少年サンデーコミックス)

神聖モテモテ王国 1 (少年サンデーコミックス)