「ものんくる特集!」

めでたく放送第100回目を迎えた、TBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波」。
今回の放送は、菊地先生がデビューアルバムをプロデュースしたバンド、「ものんくる」の大特集。
なるべく番組から宣伝の要素を少なくしたいと努めている菊地先生もめずらしく激オシですが、聞けばそれも納得の素晴らしい音楽を奏でるスーパーバンドですね。
バンドの自己紹介もかねたトークの部分を文字起こししてみました。

飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち

飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち

菊地 はい、「菊地成孔の粋な夜電波」100回記念!…「菊地成孔吉田沙良粋な夜電波」!
え〜、お相手は…生まれる前からジャズ・ミュージシャン、しかし〈鳥の気持ちになるならば、唐揚げ、南蛮、油淋鶏。てめえは誰だ?シーチキン。トリ説、トリ巻き、トリ調べ。風呂に入れば丸鶏スープ。布団めくられチキンライス。鳥肌立ててトサカにきたぜ。…「あの〜…チキン野郎ってのは実際本名だからいいんすけど、『卵かけご飯さえあれば他には何にも要らない』っての、あれ…やめてもらえます?」〉日本ジャズ界の鶏団子菊地成孔が(笑)TBSラジオをキーステーションに全国にお送りしております。…償却に必死です。
…というわけでですね、もうすでにバレバレなんですけれども、吉田沙良さんは、オーディションで優勝した派遣社員のOLさん…ではありませんで、立派なミュージシャンの方です。吉田さんありがとうございました、前半30分。
吉田 どうも、ありがとうございました。
菊地 とても素晴らしかったです。
吉田 ほんとですか?
菊地 はい。もう…わけのわからないイジリばかりしてしまって、ほんと申し訳ありません。
吉田 いやいや…。ありがとうございました。
菊地 吉田さんはあの…バンドの名前、自己紹介していただけますか?
吉田 はい。「ものんくる」というバンドをやっております、ヴォーカルの吉田沙良です。
菊地 ものんくる」というバンドのヴォーカルの方です。そして今日は、この番組30分目からですね、さらに二人の超豪華ゲスト!…まずはですね、シーズン1唯一のゲストとして有名な…どうぞ。
阿部 あ…エアプレーン・レーベルのベーアーです。阿部こと「ベーアー」です。
菊地 はい。いつものダミ声にさらに風邪が上に被さった…。
阿部 そうです。忙しさが…あの…同伴が続きまして
菊地 (笑)。
阿部 嘘です。
菊地 元祖キャバクラ王。
阿部 はい。
菊地 今日はダミ声×ダミ声でやってまいり…はい。そしてですね、これまた番組出演2度目になる…そうですね。「ものんくる」のリーダー、そしてベーシスト。全作曲全作詞全アレンジ。…一見ね、女子ヴォーカルのバンドとかだと、作詞はヴォーカリストの女子がやり、作曲は男子が…みたいなことが、よくありますけどね。「ものんくる」は違うってね。すべてのソングライティングを引き受けている上に、アレンジもやってリーダーだという…はい、どうぞ。
角田 あ、角田隆太です。よろしくお願いします。
菊地 よろしくお願いします。…角田さんがね、ハラハラ見ているのがね(笑)。
角田 ハラハラは見てないですよ、別に(笑)。すごく楽しく見させてもらいました。
菊地 ほんとですか(笑)。角田さんの「だいじょぶだろうか?」っていう…。
角田 いやいや…そんなんじゃないっす(笑)。
菊地 ものんくる」的に、これでいいのだろうか?っていう、バンドの将来を憂うドキドキの表情を見つつ…ですね。フラフープの話で盛り上がってしまいました。
吉田角田 (笑)。
菊地 というわけでですね、今日はですね、番組100回記念で、何もせずにタラタラやろうと思ってたんですけど、〈「ものんくる」特集〉ということですね。
阿部 ありがとうございます! 
吉田角田 ありがとうございます。
菊地 急遽、「ものんくる」特集になりまして。これが急遽ですね、ほんとに。
阿部 そうですね。
菊地 実際、「ものんくる」の特集をやる予定はなく、実際ダラダラやろうと思ってたんですけど、「100回なのに、何にもしねーよーん。」みたいなノリだったんですけど。…あれっ?…そういえば、なんか「ものんくる」のアルバムと動画が出来たな!ってことに気が付きまして。
阿部 はい。
菊地 …誰かがプロデュースしてるような気がする…プロデューサーが…誰だったっけなあ?…俺!っていうね(笑)。
阿部 そうですね(笑)。
菊地 俺!ってことに気がついてね、危ない危ない。
吉田 (笑)。
菊地 番組で販促しなきゃ!ってことに気が付いて。
阿部 ありがとうございます。
菊地 急遽招集をかけてですね、本日角田さんに、本来ならジャズ・ベーシストですから、今日仕事があったんですけど、その仕事にトラまで立てていただいて…はい、集まっていただきました。
阿部 ありがとうございます!
菊地 自分の盤の宣伝だってのに、仕事で番組に来なかった類家心平とは大違いですね。
阿部 そうですね。あの…類家心平…さっきフラフープの話で思い出したんですけど、あれ買ったらしいですよ、ダイエット・フラフープ。
菊地 (笑)。
吉田 おっ!
阿部 そういえば。
菊地 そんなにみんななんでダイエットすんの?
阿部 ん〜…効くって言ってましたよ。
菊地 あ、ほんと?…これからはフラフープですよ。
吉田 フラフープです。
菊地 なるほどね。
(ここで来週の「ミュージックプレゼント」の告知)
菊地 というわけで、渾身の選曲をして、その人のためにオンエアしますので、オーダー待っております。よろしくお願いします。沙良さんもね、ぜひ「ミュージックプレゼント」に何か…「角田さんに曲をプレゼントしてください。」みたいな感じで。電話番号も書いといていただけると。
吉田 はい。送ります。
菊地 お願いします。はい。…ベーアーもね。
阿部 送ります。
菊地 キャバクラ嬢に。
阿部 はい。ナツミに。
菊地 (笑)。
阿部 キャバクラ嬢のナツミに
菊地 ナツミに、思いの丈を。
阿部 そうですね。
菊地 ナツミとはどこまでいったんですか?
阿部 ナツミとは…これリアルな話ですか?
菊地 もう…ガチリアルです。
阿部 …もう別れましたけどね。
菊地・吉田角田 (笑)。
菊地 なに?その…男前な…「あ、もう別れましたけどね…」って。
阿部 フラれたんです。
菊地 ふられてBANZAI」ですか。
阿部 フラれたんですよね、はい。
菊地 なるほど。…まあ、久しぶりにネット拡大されて、この番組聞いた方は「ものんくる」が何者か、そして「ものんくる」と一緒にくっついてる、ダミ声のベーアーが何者か、ワタシが「ものんくる」とどういう関係か、全くわからないと思いますので。まずはとにかく紹介がてら、「ものんくる」の音楽をガーンと聞かせましょう。一曲目何いきますか?
阿部 リーダー。
角田 えーっと、そうだな。まあ、じゃあ1曲目の「希望のこと」いっちゃいますかね。
菊地 いっちゃいますか。はい。
阿部 これ、告知動画にも使ってる曲ですね。
角田 はい、そうです。
菊地 なるほど。告知動画が今ね、観れます。
阿部 観れます!
菊地 今もう告知動画、公開されておりまして。番組サイトに張っておきますのでね。後で観て頂きましょう。もう…今観て…「もう番組いいや!…告知動画観たい」っていうね。「早く沙良さん、どんな感じか観たい!」っていう。
阿部 はい。
菊地 沙良さん、すごく可愛く撮れてるよね。
阿部 そうそう、そうなんです。
菊地 可愛いっていうか、美しく撮れてる、あれ。
吉田 いやいや。…い、いろいろ言いたいけど…いいや
菊地 (笑)。
阿部 ほんと?…え?…文句?
吉田 いやいや文句じゃないです。
菊地 いろいろ言いたいんだ(笑)。
阿部 ちなみにあれ、僕が作ったんじゃない。うちのスタッフが作ったんですけど。僕の指示でいくつかやった写真が、カットになってましたね。角田君のシーンとかカットされて。
角田 ああ、そうなんですか。
阿部 ええ。吉田さんが増えてました。
菊地 (笑)。
角田 いいと思います。戦略上。
阿部 男は全体的に減りました、はい。
菊地 ま、そんな「ものんくる」ですけどね。アルバムの1曲目を飾る「希望のこと」いってみましょう。…はい、アルバムタイトル、不肖ワタクシが付けさせていただきました。「ものんくる」ファーストアルバム「飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち」より、1曲目で「希望のこと」。

(曲F.O.)
菊地 はい、途中で絞らせていただきましたけどね。え〜…先程まで、度重なる狼藉、すいませんでした(笑)。
角田阿部 (笑)。
吉田 いやいやいや(笑)。
菊地 感動しましたね、はい。これがアルバム1曲目ですよね。しかもまだこれ、折り返しのとこよね。
角田 そうですね。
菊地 こっから後半あるのよね。
吉田 (笑)。
菊地 あの…ひとつだけ、「ものんくる」ほんっとに天才集団なんだけど、1個だけ問題があった場合、ラジオプレイが出来ないっていう(笑)…とこなんですよね。
阿部 (笑)。
吉田 そうですね。
角田 これ全部聞くと10分くらいありますからね。
菊地 10分ぐらいありますからね。これで一回間奏いって、「やっばいな、この間奏吹いてんの、女子だよ!」とか感心してる間に、また後半が始まって、さらにやばいピークがきますからね。これ凄いですよね。