「けもの@青山CAY」


「電波祭」に行けなかったので、この日のレコ発ライブを楽しみにしていた、青羊さん率いる「けもの」のライブ@青山CAY
こちらの会場に来たのは初めて。青山だし、ブルーノート東京のような感じなら、やや敷居が高いかと思っていたが、普段はタイ料理のレストランということで、カジュアルで入りやすい印象。
とはいえステージや設備は立派で、見やすい。
開場前に店の外に並んで、前方の席を確保。間近で見た青羊さんのポップアイコンぶりに感動。ワンピースを着こなし、サングラス姿で登場して、まるでフランス映画のヒロインのよう。
「ウノ・ドス・トレス・クアトロ…」のカウントで、1曲目からいきなり「フィッシュ京子ちゃんのテーマB」でスタート。続く「すごいエンジン」で、すぐに会場全体が「けものワールド」に染まる。
「月とあの子」ではプロデューサーの菊地先生御登場。ステージに上がって、いきなり譜面台に置いてあったマウスピースを落とし、慌てて拾おうとした際に、自らの足で踏んで割ってしまうというアクシデント(笑)。この時、先生がいかに焦られたかという話は、後日「ビュロ菊だより」にも書かれていましたが、その場ではそんなに焦っているようには感じず、むしろ「大丈夫、このまま演ります。」と余裕で演奏されて、「さすがだわ〜」と惚れ惚れしたぐらいでしたが。
菊地先生のソプラノサックスの音色の艶っぽさ、素晴らしいのはもちろんですが、ほんとにこの日の…というか、「けもの」メンバーの充実ぶりはすごいです。
日本ジャズメン若手の精鋭揃い。フレットレス・ベースの織原さんと、天才ドラマーの石若さんのリズム隊は、東京ザヴィヌルバッハ・人力スペシャルなどのライブでも何度か拝見していますが、マジ最強だと思いますし、そこにトオイダイスケさんも加わって、ツインベースという珍しい態勢で演奏される曲もあり、終始心地よいグルーヴでした。
石田衛さんのピアノも良かったわ〜。ソロも流麗なのだけど、自分を主張し過ぎず、曲の良さを引き出すことに徹しておられたようで、音の散りばめ方が絶妙に感じました。
この一流どころのミュージシャンが集結したのも…青羊さんの魅力のもとに、青羊さんの作る曲の不思議な世界観に惹かれて、集まってきているのだということもよくわかりました。
おそらくイメージが自由に広げられるのでしょう。曲の世界観をみんなで作っていくように音をやり取りしていて、楽しそうに演奏されているんですよね。
ライブを観る前は、なんかちょっとした「不思議ちゃん」キャラとして青羊さんが紹介されていたこともあって、ちょっとファニーな世界を訥々と提示するような面白さ…を楽しむような時間になるのではないかという先入観があったのですが…。
歌う青羊さんを近くで見ていると、妖艶な魅力も感じて、心の底から湧き上がってくる情動が歌として解放されていくようで…。
特に「さつまいも」など、静かな歌に聴き入ってしまった時に、これは思っていたよりも「表現として強い」ものだぞ、と(おこがましい言い方ですが)感じました。

休憩を挿んだ二部構成のライブ、後半は「DAY BY DAY」でスイングもたっぷり聴けたし、キュートなポップ「アンビエント・ドライヴァー2」で締めるという、曲順の妙(笑)。
クールかつ、シュールでドリーミーな、なんともいえない「けもの」の世界、堪能しました。

それにつられてか、お土産につい「フィッシュ京子ちゃん」グッズも買ってきてしまった(笑)。

LE KEMONO INTOXIQUE

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