「緩急を付けて取り戻そうと…。」

「粋な夜電波」第140回放送はフリースタイル。
身近で起きた面白い話を挿みつつ、世界中からピックアップした様々な音楽を紹介。
世の中には面白い出来事がそこらに転がっているし、未聴のいい音楽も山ほどあるということを知って、気持ちが軽くなる、これぞ夜電波クオリティ。
緩急を付けて話の流れを取り戻そうとする、タクシー運転手の話の部分を文字起こししてみました。

Lanugo, 2011

Lanugo, 2011

えーと…そうですね…後は、あれも多いです。番組へのリクエストとしては「『ソウルBAR(〈菊〉)』が聞きたい。」っていうのが多いんですけどね。
「ソウルBAR」は1時間じゃ、ほとんど何にもできないんで(笑)。まあ…次のシーズンになったら、時間がちょっと増えたらいいな…って感じですかね。
減ったりしてね(笑)。シーズン7、45分になったりしたら面白いですね。あと、30分ね。
30分になったら、30分なりの何かがありますよ、きっと。すごいものが見つかる気がします。30分番組で…「粋な夜電波!」っつってね、30分で終わっちゃうっていう(笑)。まあ、今まで尺に合わせた内容でベストを尽くしてまいりましたから、よしんば5分番組になったら5分番組でね、ええ。そしたら口上が終わったら、もう終わりですよね。前口上だけ聞くっていう…何だかよくわかりませんけども(笑)。あの…魚の目玉だけ食ってるみたいなことになりますけども。
あと多いのは「『(ラジオ)整体』やってくれ。」っていうのですね。「整体」は来週やりましょうか。来週辺り、骨盤が緩むいいタイミングだと思うんですよね。
骨盤があんまりこう…固まっちゃうとね、どうしても…。ま、いいや、それは来週その話しましょう。前は胸椎緩めたと思いますので、来週は…来週はだから「骨盤特集」っていうことですかね。「骨盤を緩めよう。」っていうラテ欄でいいと思いますね。
はい。こないだね、タクシー…ま、これも大した話じゃないんですけどね。最近はね、とにかくね、ま、しばしアレですね〜…新しい環境に慣れるまで「WBO(悪くて、バカで、面白い)」も…もう外出てもあんまり歩いてないしね。
昔はマンションの1階に着いてドアが開いて外出た瞬間にWBOがいたんで、話題に事欠かなかったんですけどね。
「タクシーの運転手が面白いって話し始めたら、エッセイストとしては五流だ。」って永井荷風が言ってますけども。
こないだ乗ったら、最近、降り際にね…まあ、ワタシの呼びかけが効いたのか…ワタシがタクシーで、酔っ払っていろんな事した後に、降り際に「菊地さんですよね?」ってのやめてください…ってことを、各タクシーの運転手の皆様に徹底していただきたくお願いしたところ、ま、それが通じてか…。
こないだバッて乗って、「銀座まで。松屋の方向かってください。」って言った瞬間に、
…乗せちゃった〜。有名人の方乗せちゃった〜。また乗せちゃった〜。」
って言われて(笑)。ヤバいな…それはそれでヤバいな〜って思って。この後銀座までどうすればいいんだ…って。
「乗せちゃった〜。」っつって。
「菊地さんですよね〜?」って言われて。
「はい、そうです。」
「もう、いつも…私、そうですねえ…ライト級の重めの方です。」と、もうマニアックなこと言い出して(笑)。
「あー、ありがとうございます。恐縮です。」と。
…で、いろいろひとしきりいろんな話をなさるんですけど…。
これはねえ…別にその方…今もだって聞いてるかもしれないもんね。ていうか、高い可能性で聞いてるもん、だって。「オレの話だ」と思って聞いてると思いますね。
だからあの…ディスるわけじゃないんですけど、ものすごいお気持ちは伝わってくるんですが、こう…話がね…こっちも考え事したかったんで、車の中で考え事したかったところにもってきて、たくさん話し掛けて下さったんですが、その話がね、いちいちね…そんなによくワタシの分かんない話なんですよ。
で、困っちゃったな〜って思ってたらね、大体その…よく「話がウケてないな…。相手がつまんなそうに思ってる。」って思った時に、止めればいいものを(笑)
…「止めればいいものを」っつったら、その人に悪いな…止めずに、緩急を付けて取り戻そうとする人がいるじゃないですか。…その方、そのタイプでですね(笑)。
(小声で)菊地さん、4月に消費税上がったら、ここだけの話ですけど……730円に。」とか言って(笑)。
「そうですか。」とか言って。そうなんですね…って思ったんだけど、そんなん別に…いいですよ、730円になったって!とも思うんだけど。「あ、そうですか〜。」とか言って。
「どう思われます?…菊地さんの意見…誰にも言いません、誰にも言いませんから!」。
何言ってんだ、この人?…と思って(笑)。
誰にも言いませんから、ちょっと聞かせていただけますか、っつって。
「いやあ…730円ぐらい、いいですよ。だってワタシがガキの頃は初乗り400円とか覚えてますよ。」とか言って。
「ああ〜そうですよねえ…。」
で、ここでまあ…ちょっと…黙ればいい仕事じゃないですか。「黙ればいい仕事じゃないですか。」って、言葉今激しくなっちゃいましたけど。
とにかく会話をストップすれば…だって、問題は無いわけですよね。ですけど、その人…さらに緩急を付けてきてですね(笑)。
「え?…じゃあ、じゃあ、じゃあ…」って3回言って、
来年の10月から……750円。」…(笑)。
このシリーズ、一回もうコケてるから、850円になったってオレは驚か…1300円ぐらいまで驚かないよ!…と思ったんですけど。
750円ですよ。……どうします?」(笑)。
まだ乗ってくださいますか?…今まで通り。
「乗りますよ、もちろん。」っつって。そのまま…750円?…乗りますよ乗りますよ…っつってね。
…なんつーんですかね(笑)。
で、まあ…そういうことがあって、こう「緩急付ける人がいるな〜。」と思ったのね。
それで、その後銀座行って、でまあ…帰って来て、その後DJの仕事で、新宿のブルックリンパーラーって所でDJの仕事やったんですよ。
今度、そん時自分のカメラで自撮りしたDJの風景を、メールマガジンの方に載せますのでね、観たい方は会員になって下さい(笑)。…宣伝してますけどね、なんか。やけくそだな、それ。
…で、緩急にすごい…なんか繋がりってのはあるもんで、「緩急付けた人いたな〜。」と思って。「今日、すごい緩急付ける運ちゃんいてさ…。」って言いながらDJやってたんですよね(笑)。
そしたら…これホントですよ…シンクロニシティとは言ったもんですよね。
まあ、DJやってるじゃないですか。そうすると、やってる間に…まあ、あれ…ほんとのこと言うと困るんですけど、まあでも…来るなって話じゃないんですけど、「次の曲に繋げようかな。」ってしてる瞬間に「握手してください!」って来る方いて(笑)。
これは困ったな…というタイミングなんですけどね、急いでループかけたりしてごまかすんですけど。まあ、そういったことが、お客様には分かりませんから。「今だ!」って思って来ちゃったんですね。曲の替え際なのに…って思ってね。
曲が始まったらすぐ来てくれるのが一番タイミングがいいですから…もしそういう方いたらね、参考にしていただきたいんですけど。
まあ…やって来て、もうすごいわけ。普通は「あ、今日とても良かったです。番組いつも聞いてます。これからも頑張って下さい。」と一回言うのが、何て言うか…平均的な呼吸なんですよ。
でもすごい…緩急付ける方がいて。
「ああっ!…」って言って(笑)。
「ああっ!」って言って、ボクの手をガッと掴んでグッて引き寄せてですね、耳元まで強引に自分の口寄せて来たんで、「わ〜っ!…緩急付けられる、また!」って思ったら…
……ポッドキャスト聞いてます。」(笑)。
…全部聞いてます、ポッドキャスト」って言われたんで(笑)。
ま、これはオチじゃないんですけど、どうしても、こういう番組長くやってると、なんかオチとかを付けて番組で言わなきゃ…っていう悪い気が働いたんでしょうね。ワタシも緩急付けようと思って…
ポッドキャスト音楽が全然聞けないんで、違う方法で全部聞けますから。…ここだけの話ですけど、ポッドキャストはやめてください。」って返したんですよね。
そしたらキョトンとされてましたけどね、はい。
…そんな感じで(笑)…春の緩急の話でしたけどね。
ま、緩急は…そうですね…色っぽい緩急だといいんですけどね、750円だのポッドキャストだのってのは、緩急付けなくてもいいんじゃないかな?って気はちょっとしてますけどもね。せっかく話し掛けて下さった方にはね…あれですけど。

Samba Deslocado, Samba Descola

Samba Deslocado, Samba Descola

※文字起こしの「NAVERまとめ」あります。