「やる時はやる人でないと。」

「粋な夜電波」第376回はジャズアティテュード。ジャズの最新鋭を紹介。
時に旬のネタも絡めつつ、詳しい解説。
酷暑が続いたこの夏、ライブ後に脱水症状になりかけた話のところを文字起こししてみました。

Frisson Sextet

Frisson Sextet

Bamako Love Song (featuring Shabaka Hutchings)

Bamako Love Song (featuring Shabaka Hutchings)


はい。シェーン・クーパー率いる…このトラックは普通に…普通にっていうか、アコースティックの演奏ですけど、トラックが替わるとクラブミュージックだったりするんですね。クラブミュージックと生演奏を二股掛けしているユニットですね、これね。
MABUTAっていう。今ね、調べたら、ちゃんと漢字で「瞼」って入ってたんで、日本語の「まぶた」でしたね。
「Bamako Love Song」。フィーチャリングに言わずと知れた…言わずと知れたっていうか、好事家の間では有名ですね。シャバカ・ハッチングスってね。
ほんっとの好事家ね。そんなこと言う人は本当の好事家で、東京に何人いるのかな?…2〜3人ぐらいしかいないと思いますけど(笑)。
ワタシよく「テナー吹くとシャバカ・ハッチングスに似てる。」…逆の事言う人もいるんですけど。「シャバカ・ハッチングスって、テナー吹いてると菊地成孔に似てる。」って言う人が、たまにいるんだけど。まあ、ちょっとそういうとこがあるんですよね。
まあ、シャバカ・ハッチングスとワタシの一番違うところは、シャバカ・ハッチングスは合衆国にまで轟かんというフェイムを得ているのに対して、ワタシはサックス奏者だってことすら知らない人が多い…っていうようなことでしょうね(笑)。ここが大きいと思いますけど。
ここんとこ全然ね…ライブが無い時でもね、ほぼほぼ…教会に通うような感じで、日々の務めでサックス吹いてたんですけど。
SPANK HAPPY結成してからね、その…ODを踊らせるのが大変で。「踊らせる」って抽象的な意味じゃなくて、具体的な意味ですけど。ダンスさせんのが大変で。
1日のスタジオにいる時間のほとんどがそれに使われちゃってるんで。しばらくサックスも手に取ってないんでね。
「いやあ、風呂屋にも行ってねえやあ。」っていうか、何て言ったらいいんですかね…「最近、ウチ帰ってねえなぁ。」って感じですかね。「最近、家帰ってねぇやあ。」って気分でいっぱいですけども。
あ、でも今度ね、モーションブルーでライブがある…今度って来月だ。まあ、いいや。その話は(笑)。
久しぶりにサックスだけ吹くってライブがあるんですけどね。
ピアノがOD…ODじゃねえや、小田朋美さんで(笑)。ベースがペペ・トルメント・アスカラールの鳥越啓介くんで、3人でやるんだけど。その3人に、QNが入るっていうね(笑)。
知らない間に小さく歴史を変えてる男ってね。誰〜も知らないところで、地味〜に歴史を変えてる男。
歴史の中で生まれた歴史の男…って感じですけどね(笑)。
ま、辞任するまでのパフォーマンスとしては、相当なもんですけどね。ま、いいんじゃないですかね。
ボク連も柔連も水連もね…一緒にしちゃ、怒られると思うんですけど。あの…スポーツのアソシエーションの…
汚職があるとかね、犯罪があるって言ってるわけじゃないですよ。
だけど、真ん中がワイルドだったとしても、しょうがないでしょ。もう、だって。
そんな事までやいのやいのね…ま、あの方はいろいろ…悪い事した人はダメなんだけど。基本的にワイルドですよ。スポーツマンの人ってのは。
やる時はやる人たちですからね。あ…これはダメだな、使えねえな(笑)。
「やる時はやる!」ってのは微妙な…。犯罪とかじゃないですよ。あと暴力とかでもないです。
気持ちがね。「やる時はやる!」っていう人なん…
先週のメールでありました。「凄え殴りてえんだけど、私はやりませんけどね。」っていう人が多いのよ。要するに抑制が働いている人が。
だけど、スポーツマンってのは、それじゃできないから。絶対。
パフォーマンスやる人は全部そう。うちらもそうですよ。女の子だって、みんなそう。音楽家は。
「やる時はやるんだ。やっちゃうよ!」っていう人じゃないとできないですよね。
このニュアンスなかなか伝わんないですけどね(笑)。
「もう…やる臨界まで行ってるんだけど、鞘に収めて、敢えてやらない。」っていう人ってのはね、また違う仕事いくと思うんですよね。


(中略)


(メールを読んで。)


ま、酷暑ですよねえ。いろんな事に気を付けて下さい。
ワタシね、こないだSPANK HAPPYのライブ…スパンクスの話ばっかりしてちゃいけないんですけど。
毎週…3週連続であって、今週末もあるんで。で、こないだ単独ライブ…初単独ってのやったんですよ。
え〜…空調がどうやら壊れてたらしくて、途中からずーっとサウナみたいな感じになってきて。
あっちゅう間にODの衣装が、もう水に飛び込んで上がってきた人みたいになっちゃって。ええ。ワタシのスーツもそうですけどね。
ワタシ、DJの時はTシャツだったんですけど、いちおう自分でスタイリングしてるんで、「これはフロアん中に入ったらヤベエな。」と思いながら、ジャケットを着ていった。
これがね、「やる時はやる人間」のことなんですよ(笑)。
普通だったら、Tシャツ脱いで飛び込んで行くところですよ。でも、そうじゃないっていうね。
「ちゃんとウェアリング決めたんだから。」っつって。
TシャツでDJやってるだけでも、もうフーフーだったの。で、今からあの灼熱の…DJブースからSPANK HAPPYのステージまで結構距離があったの。で、そこ行くまでに、もう相当な…何℃か上がってるってのが分かってはいたんですけど、敢えてそこに上着着て行くってのは…。
だから、サウナ入る時にですよ、みなさん。裸でサウナに入って、また水かなんか浴びてから入るでしょ。あの逆で、サウナに入るのに、それまで裸だったのに、サウナに入る直前にスーツ着て入るのと一緒ですよ。
だから、そういう気持ちで始めたところ、二人とも脱水状態になっちゃって(笑)。
それ以前にお客様が脱水状態になったかもしれないですけど、倒れられた方がいらっしゃらなかったのでね。幸いでしたけども。
その…二人とも脱水状態になっちゃって。気が遠くなっちゃって(笑)。頭が軽く痛くなってきちゃって、「危険だ、危険だ!」とか言って。終わった後、水飲んだんですよ。「水、飲め!飲め!」って言われて。スタッフに。
でもね、本当に脱水すると、水入ってこないね。身体に。
あのね、具志堅さん…具志堅用高さんがテレビで発言してて、すごい感動して、いまだに憶えてる言葉があるんですけど。
「12R戦って帰って来て、喉渇いたから水飲もうとしたら、もう舌先が全部水吸っちゃって…口ん中が。喉でゴクッて水入ってこないよ。」っつってましたね。
要するに喉まで水が到達しないんだ、と。口先の所で…(笑)。
脱水を起こしてると、口先の所で水が全部吸い取られちゃうんで、シューッて。だから、ゴクッて…ゴク、ゴクッて飲みたくても入ってこないんだっていう話を、具志堅さんがしてて。「凄えな、ボクサーって…」って思ったんですけど。
あのね、逆の経験しましたよね。水飲め!っつって、ガブガブ飲むんですけど、まったく吸収されないんですよ。だから乾きが癒えないの。腹ばっかり張っちゃって。
で、「ヤバいな、この状態。」と思って。全然その…「脱水した感じがね、潤わねえ、水じゃ。」と思って。
そいで…ワタシね、普段甘い飲み物ってのを飲まないんで。それは何と言わずですよ。コカコーラ・ゼロとか、そういうのもめったに飲まないです。何年かにいっぺんしか飲まないんで。
飲まなかったんですけど。イオンサプライ飲料っていうんですか?…まあ、コカコーラ・ゼロまで言って、ポカリスエットの名前出すことに遠慮する必要ないから出しますけど(笑)。ポカリスエットってのを飲んだの。
そういうもんが売ってるっていうか…何て言うんですか、イオンサプライ飲料って水分補給用の物が存在するってのは知ってたんですよ。「でも、絶対水に敵うわけねえじゃん!」とかいう…まあ、偏屈に。「水が一番だよ、結局。」と思ってたんですけど。
ビックリしたのね。イオンサプライ飲料飲んだら、うわーっとすんげえ勢いで(笑)。プラシーボかもしんないですけど。もう、あっという間に渇きがね、秒速で渇き感が無くなったの。
さっきまで目が吹っ飛んで、フワーッとなってたODに、「飲め、ポカリスエット!」って飲ましたら(笑)…ODの目もキリッとして。
「スッキリしましたぁー。」とか言って。「目が冴えたじゃないスかぁー!」とか言って(笑)。元に戻ったんですよね。
だから、危ないところだったんですけど、ポカリに助けられたっていう感じですね。初めてああいう物の効用を知りましたけどね。